勤怠システムを導入することで、複雑なシフトやさまざまな雇用形態でも最小限の工数で勤怠管理ができるようになります。
今回の記事では、製造業の複雑な勤怠管理を簡単にできるシステムと、それらのメリット・デメリットや比較ポイントをご紹介します。
目次
勤怠管理システムとは？
勤怠管理システムは、従業員の出退勤記録やシフト管理、労働時間や残業時間の計算などを効率的に行うためのツールです。
これまでの主流であったオンプレミス型システムから、近年ではクラウド型システムへと移行が進んでいます。
ここでは、現在広く利用されているクラウド型勤怠管理システムについて詳しくご紹介します。
多くのオフィスではクラウド型勤怠管理システムの導入が進んでいる一方、製造業の現場では依然としてタイムカードによる勤怠管理が一般的です。
その理由には、以下のような製造業特有の事情が関係しています。
- 複雑な勤務形態：製造業の現場では、定時勤務だけでなくシフト勤務もある
- 多様な雇用・給与形態：常勤・非常勤など、雇用形態や給与形態が多岐にわたるため、一律の管理が難しい
- 高い人員の流動性：一時雇用者などの人員の入れ替わりが頻繁に発生する
- 少ないPC台数：現場では、PCの数が限られていることが多い
- 外国人労働者の存在：日本語が堪能でない外国人労働者が多く、システムの操作に困難を伴う
- 過酷な作業環境：ホコリ、衝撃、熱などが発生しやすい環境では、精密機器の設置が難しい場合がある
これらの理由から、オフィス向けの勤怠管理システムをそのまま製造業の現場に導入することは難しく、導入しても十分に活用できないケースが少なくありません。
特に、PCの環境が整っていない現場では、従来のタイムカードによる管理が依然として行われています。
そのため、数ある勤怠管理システムの中から、製造業の現場に適した勤怠システムを選ぶ必要があります。
製造業向けの勤怠管理システムを選ぶ際には、上記の課題を解決するための機能が備わっているかどうかを確認することが重要です。
これにより、よりスムーズな運用が可能となり、現場の生産効率を向上させることができます。
製造業の勤怠管理でよくある悩み3選
製造業はほかの業種と比較しても少し特殊で、様々な雇用形態や勤務形態があり、それらを管理しなければなりません。
だからこそ、以下のような課題が発生することが多いです。
- 現場所属長の労務管理の知識と理解が少ない
- 従業員にひとり1台PC支給がされるとは限らない
- シフト作成が複雑で難易度が高い
現場所属長の労務管理の知識と理解が少ない
製造業の現場所属長は、日々の製造業務に忙殺され、労務管理に費やす時間が限られていることが多いです。そのため、勤怠管理システムを導入しても、所属長の負担が軽減されなければ、根本的な問題解決には至りません。
実際、悩みのタネとして以下のようなことが考えられます。
- 人事担当者以外の社員が自社の就業規則を正確に把握していないことが多い
- 利用しているシステムに、法令違反を未然に防ぐためのチェック機能が十分に備わっていない場合がある
- システムからのアラートに対して、どのように対応すべきかが明確でないことが多い
このような悩みを解消するには、具体的な指示を出してくれる勤怠管理システムの導入が効果的です。
例えば、勤怠管理について理解があまりない現場所属長でも、「今やるべき業務」のアラートがあれば必要な業務を把握できます。
就業規則を詳しく知らなくても、システムからの指示に従うだけで法令遵守や締め処理が可能なシステムを選ぶことが重要です。
このようなシステムを導入することで、現場所属長の負担を軽減し、労務管理の効率化と法令遵守が確実に行えるようになります。
従業員にひとり1台PC支給がされるとは限らない
特に製造業の現場では、従業員全員にPCが支給されていることは稀です。そのため、従業員全員がPCを持っていることを前提とした勤怠管理システムを導入すると、パソコンの前で勤怠の行列ができることも少なくありません。
システムを導入する際には、実際の運用フローに適合させないと様々な問題が発生する可能性があります。
よく課題となる場面として、以下のものが挙げられます。
- 1台のPCを複数人で共有するため、打刻の際に行列ができてしまう
- 普段PCを使わない従業員に対して、操作方法の説明が大変
- 勤怠管理システム導入後、申請ミスが増え、労務管理のチェックや修正の手間が増える
- 個人用スマホを利用させた場合、通信料負担の問題が発生し、トラブルに繋がる
これらの課題を解決する上で、全てを無理にシステム化するのではなく、現場の環境や従業員のスキルに合わせて運用フローを工夫することが重要です。
例えば、勤怠システムを活用して以下の施策で課題を解消できるケースがあります。
- 残業、休暇、打ち忘れなどの各種申請フローを簡素化し、どのように運用するかを明確にする
- 一斉に全てのフローを変更するのではなく、現実的な運用フローを段階的に構築する
- PCが1台しかない場合でも、共有デバイスの利用やシフトごとの打刻時間の調整など、スムーズな勤怠管理を実現する方法を検討
シフト作成が複雑で難易度が高い
製造業特有の変形労働制を適切に管理しつつ、労働基準法を遵守したシフトを組むことは、人力では非常に困難です。誤ったシフトを組んで従業員を勤務させると、知らないうちに法令違反を起こしてしまうリスクもあります。複雑なシフトを無理やり組んだ結果、以下のような問題が発生することがあります。
- 変形労働時間制の管理に集中するあまり、法定労働時間を超過してしまう
- 年次有給休暇を考慮せずにシフトを組んでしまう
- シフト作成と同時に法律違反を防ぐ機能がない
これらの問題を解消するには、勤怠システムのシフト作成機能だけでは不十分で、法律違反を防ぐための機能が備わっているかが重要です。
具体的には、以下の点を確認することがおすすめです。
- シフトを組む際に、予定と実績の労働時間を細かく確認できる機能の確認
- 法定労働時間や法定休日日数をシフト作成時にチェックできる機能の確認
これらの機能が備わっている勤怠管理システムを選ぶことで、複雑なシフト作成を効率的に行い、法令違反のリスクを低減することができます。
多様な雇用形態に対応する必要がある
製造業では正社員、パート、アルバイト、派遣社員など、さまざまな雇用形態の従業員が働いており、それぞれに対応した勤怠管理システムが必要です。勤怠管理システムにこれらの設定を反映する際、自力で行うと設定漏れや誤りが生じやすくなります。
誤った設定のまま運用してしまうと、重大な法令違反や給与誤払いのリスクが高まります。
製造業の勤怠管理でよくあるトラブルや悩みとして、以下のようなものがあります。
- 短納期や低コストを優先し、人事担当者がひとりでシステムの初期設定や集計テストを短期間で実施した結果、設定漏れが発生し、法令違反が起きる
- アルバイトとして働く外国人留学生の労働時間が週28時間の上限を超えてしまう
- 有期雇用と無期雇用の従業員に同じ設定をしてしまう
- 派遣社員の労働時間管理が行われていない
このようなトラブルは、勤怠管理システムを導入することで、以下のように解消できます。
- 複雑な初期設定を専門家と相談しながら行うことで、設定漏れや誤りを防ぐ
- 初期設定後、想定通りにフローが流れるかどうかを確認するためにテスト運用を実施
- さまざまな雇用形態に対応するため、各雇用形態の集計方法をシステム設定に正確に反映させる
これらの対策を講じることで、製造業の多様な雇用形態に対応した勤怠管理システムを導入し、法令遵守と正確な給与計算を実現できます。
生産ラインごとの労働時間が分析できない
労働生産性の向上には、工場全体や各部署、生産ラインごとに労働時間を分析することが不可欠です。正確な労働時間の集計だけでなく、任意の区分けでデータを集計・分析できるシステムがなければ、生産性の測定は困難です。
よくある悩みや課題として、以下のようなものが挙げられます。
- 人事や総務といった部門とは別に、製造ライン単位での労働時間集計ができていない
- 労働生産性を測るための正確な労働時間が把握できていない
- 労働時間の分析にエクセルなどを使用し、手動で集計するため、非常に時間がかかる
これらの課題を解決して労働生産性を正確に計測するためには、以下のような機能を備えたシステムの導入がおすすめです。
- 工場、部署、生産ラインなど、任意の区分けで労働時間を集計できるシステム
- 前年の実績と比較するための集計機能を導入し、人事異動による部署変更の履歴を対比分析する
- 労働時間の履歴管理機能が備わったシステムを活用し、部署変更などがあっても正確なデータ分析を行う
これらの機能を備えた勤怠管理システムを導入することで、生産ラインごとの労働時間を正確に把握し、労働生産性を向上させるための具体的な対策を講じることができます。
勤怠管理システムの3つの比較ポイント
貴社に最適な勤怠システムを導入するには、以下の3つのポイントを確認しておく必要があります。
- 打刻方法
- 複雑な勤務シフトへの対応
- 料金体系
打刻方法
勤怠管理システムを比較する際には、「行列ができない」「不正打刻を防ぐ」「発行・回収がしやすい」という3つの観点からチェックすることが重要です。これらの条件を満たすシステムが理想的です。行列ができない打刻方法
効率的な打刻方法として、以下のような高速で処理できるタイプが考えられます。- 静脈認証や指紋認証：手のひらや指の静脈、指紋認証は読み取りが迅速
- ICカードやQRコード：ICカードやQRコードの読み取りは非常に速く、行列を防ぐのに効果的
- GPS認証やモバイル端末打刻：従業員のスマホなどを利用し、GPS認証やSNSアプリ内での打刻を行う方法も行列を防ぐ
不正打刻を防ぐ認証方法
不正打刻を防ぐためには、確実な本人確認ができる認証方法が必要です。高いセキュリティをもった打刻方法として、以下のものが挙げられます。
- 生体認証：手のひら・指の静脈認証、指紋認証、顔認証などは、高いセキュリティを提供
- ICカード認証：ICカードを利用した認証も、比較的安全で不正を防ぐ効果がある
- GPS認証：GPSを利用することで、特定の場所でしか打刻できないようにすることが可能
発行・回収しやすい打刻方法
システムの運用をスムーズにするためには、打刻ツールの発行や回収が容易であることがおすすめです。この打刻方法の例として、以下のものが挙げられます。
- 交通系ICカードの活用：従業員が既に所有している交通系ICカードを利用することで、特別な発行手続きが不要になる
- QRコード：プリンターで簡単に発行できるQRコードを利用することで、コストを抑えつつ迅速に対応可能
- モバイル端末の利用：従業員が所有するスマートフォンなどのモバイル端末を利用した打刻方法は、追加のデバイスを必要とせず、管理も簡単
- 生体認証：一度登録すれば、従業員が何も持たなくても打刻できるため、発行や回収の手間がかからない
これらのポイントを考慮して勤怠管理システムを選ぶことで、効率的で正確な打刻を実現し、管理負担を軽減することができます。
複雑な勤務シフトへの対応
製造業の現場では、稼働時間が長く、シフト制での勤務が一般的です。中には365日昼夜を問わず稼働する工場もあり、朝番、昼番、夜番など多種多様なシフトが存在します。また、正社員、契約社員、アルバイトなど、雇用形態によって勤務時間が異なることも珍しくありません。さらに、複数の工場でシフト形態が異なる場合もあります。
複数の工場において複雑なシフト管理をするからこそ、以下の要件を満たす勤怠管理システムの導入がおすすめです。
多様なシフトパターンに対応
- 朝番、昼番、夜番など複数のシフトを柔軟に管理できる
- 正社員、契約社員、アルバイトなど、雇用形態に応じたシフト設定が可能
複数の工場での一元管理
- 複数の工場で異なるシフト形態を持つ場合でも、一元的に管理できるシステムが求められる
- 各工場の特性に合わせたカスタマイズが可能なシステムが理想
自動シフト生成
- 労働基準法を遵守しながら、効率的にシフトを自動生成できる機能があると便利
- 突発的な変更や欠勤にも柔軟に対応できるシステムであることが重要
- 視覚的にシフトを確認できるインターフェースがあると、管理がしやすい
- ドラッグアンドドロップでシフトを調整できる機能なども便利
従業員のニーズに応える機能
また、従業員が自身のシフトを簡単に確認できる機能があると便利です。シフト希望の提出や変更をオンラインで行えると、さらなる効率化が図れます。このような機能を備えた勤怠管理システムを導入することで、製造業の複雑なシフト管理をスムーズに行うことができます。
適切なシステムを選ぶことで、管理者の負担を軽減し、従業員の労働環境も改善することが可能です。
料金体系
多くの勤怠管理システムは、ユーザー数に応じた料金体系を採用しています。しかし、製造業の現場では人の入れ替わりや人数の変動が激しいため、頻繁にユーザー登録を修正する手間が発生することがあります。
利用コストを抑えたい場合、以下のような料金体系を持つシステムを検討するのがおすすめです。
アクティブユーザー課金
アクティブユーザーのみ課金されるタイプのシステムでは、実際にシステムを利用している従業員分だけ料金が発生します。これにより、使わないアカウントに対して無駄なコストがかかることを防げます。定額制
一定人数まで定額で利用できるタイプのシステムも、コスト管理に有効です。この方式では、あらかじめ設定された人数分の利用料金が固定されているため、人数の増減があっても料金が変わらず、予算管理がしやすくなります。フレキシブルプラン
利用人数に応じて柔軟に料金が変動するフレキシブルプランを提供するシステムもあります。このプランでは、従業員の増減に応じて自動的に料金が調整されるため、管理の手間を軽減できます。無料トライアルや段階的プラン
初期費用を抑えたい場合には、無料トライアルを提供しているシステムや、小規模なプランから始められる段階的プランを利用するのも良いでしょう。これにより、システムの使い勝手を確認しながら、徐々に規模を拡大することができます。これらのポイントを考慮して、製造業に最適な料金体系を持つ勤怠管理システムを選ぶことで、効率的な運用とコスト削減を実現できます。システム導入前には、各プランの詳細を確認し、自社のニーズに最も適したプランを選定することが重要です。
【中小企業向け】おすすめの勤怠管理システム5社の比較
勤怠管理システムは、会社の規模によって必要な機能や対応数が変わります。そのため、中小規模の企業と大規模な企業で分けて、おすすめの勤怠システムをご紹介します。
中小企業向けの勤怠システムには、以下の5つのシステムがおすすめです。
- コレクトタイムナビ（ユニテックシステム）
- CYBER XEED（アマノビジネスソリューションズ）
- ジョブカン勤怠管理（ジョブカン）
- KING OF TIME（ヒューマンテクノロジーズ）
- CAERU勤怠管理（CAERU）
コレクトタイムナビ（ユニテックシステム）
コレクトタイムナビは、製造業の工場や物流業務向けに開発された勤怠管理システムです。手のひら静脈認証を採用しており、瞬時に打刻できると同時に不正打刻を防止する点が特徴です。このシステムには、以下の2つのタイプがあります。
セパレートタイプ
- 打刻機をPCに接続して利用するタイプ
- PCが設置できる環境に最適
オールインワンタイプ
- PCを置けない環境でも設置しやすく、ワイヤレス接続が可能
- 本体はホコリや衝撃に強く、作業現場でも安心して使用可能
さらに、コレクトタイムナビは複雑なシフト作成や管理にも対応しており、就業時間の集計や、集計データのCSV出力機能も備えています。
コレクトタイムナビの課金対象は、1カ月以内に打刻した利用実績のあるユーザーのみです。無駄のない課金体系のため、出入りの激しい職場に適しています。
費用は基本料金5,000円＋1ヶ月あたり300円/名です。 また、初期費用として100,000円 + 35,000円（100名まで、セパレートタイプ購入の場合）がかかります。
コレクトタイムナビは、製造業の現場に適した機能と柔軟な課金体系を備えた勤怠管理システムで、効果的な勤怠管理を実現します。
CYBER XEED（アマノビジネスソリューションズ）
CYBER XEEDは、20年以上にわたり、さまざまな規模の企業の労務管理をサポートしてきた実績を持つ就業管理クラウドサービスです。人事労務知識に精通したSEが、企業ごとの就業規則や運用状況をヒアリングし、それに基づいて設定作業を行うため、自社に最適な勤怠管理システムを構築できます。この勤怠管理システムには、以下の特徴があります。
- PCやスマホのブラウザ、カードリーダー、生体認証、タイムレコーダーなど、6つの打刻方法に対応
- 時間外勤務や休暇の届出・承認を電子化し、効率的に管理可能
- 出退勤の打刻忘れなどの設定条件に応じて、自動的にメールを配信するアラート機能を備える
- 従業員のスケジュールを一元管理する機能があり、シフト管理もスムーズに行える
- 最大2,000名まで対応可能で、中小企業から大規模企業まで幅広く利用可能
この勤怠管理の費用は、一度問い合わせが必要です。具体的な費用は、企業の規模やニーズに応じて見積もりが提供されます。
CYBER XEEDは、豊富な機能と柔軟な対応力を備えた勤怠管理システムで、製造業の中小企業にとって理想的なソリューションです。
自社に最適な設定をプロのサポートを受けながら構築できるため、安心して導入できます。
ジョブカン勤怠管理（ジョブカン）
ジョブカン勤怠管理は、シリーズ累計20万社以上の導入実績を持つ汎用型の勤怠管理システムです。多様な打刻方法や豊富な機能で、製造業のニーズにしっかり対応しています。
この勤怠管理システムには、以下の特徴があります。
- 様々な打刻方法に対応（ICカード、指静脈認証、モバイルGPS、LINEやSlackなどのSNS、PC画面など）
- 変形労働、フレックス、裁量労働など、さまざまな勤務形態に柔軟に対応
- 出勤管理、シフト管理、休暇・申請管理、工数管理の4つの機能から、必要なものを組み合わせて自社に合った運用を実現
- 時間外労働状況一覧や36協定超過アラート、休暇取得状況のチェックなど、働き方改革を支援する機能が充実
この勤怠管理システムの費用は、利用人数に応じて変動します。具体的には、メインの3機能を活用した場合、月額400円/名です。
出入りの激しい職場にも適しており、無駄なコストを削減できます。
ジョブカン勤怠管理は、多彩な打刻方法と柔軟な機能設定で、製造業の現場においても効率的な勤怠管理を実現します。
KING OF TIME（ヒューマンテクノロジーズ）
KING OF TIMEは、導入実績56,000社以上を誇る信頼性の高い勤怠管理システムです。多彩な打刻方法と豊富な機能を備え、さまざまな業種や業界で汎用的に利用できる点が特徴です。この勤怠管理システムには、以下の特徴があります。
- 多彩な打刻方法に対応（共有端末の設置、ICカード打刻、入退室管理システムとの連携、サーマルカメラとの連携）
- スケジュール管理、シフト作成、休暇管理、給与計算など様々な機能に対応
この勤怠管理システムは、従業員IDごとに課金されます。具体的には月額300円/IDで、初期費用なし。これにより、低コストで導入・運用が可能です。
専用端末料金は別途ですが、必要な機能がすべて含まれているため、追加費用を気にすることなく利用できます。
KING OF TIMEは、製造業を含むさまざまな業界での利用に適した勤怠管理システムです。多彩な打刻方法と豊富な機能を備えており、効率的な勤怠管理とセキュリティ強化を同時に実現できます。
CAERU勤怠管理（CAERU）
CAERU勤怠管理は、専用タイムレコーダーにICカードをかざすだけで簡単に打刻できる勤怠管理システムです。出退勤時に多くの従業員が行き交う場合でも、混雑を防ぐことができます。
この勤怠管理システムには、以下の特徴があります。
- ICカードを使った簡単な打刻方法に対応するため、スムーズに打刻を行える
- 専用タイムレコーダーは無料で貸与されるため、初期費用の負担軽減を実現
- タイムレコーダーが自然故障した場合、無償で交換してもらえるため安心
- 交代制や変形労働時間制など、製造業ならではの複雑な勤務シフトにも標準対応
この勤怠管理システムは他の4社のシステムと違い、月額固定料金制を採用しています。従業員数に関係なく、月額7,500円/拠点の固定料金で利用できます。
そのため、このシステムは人員の変動に影響されず、安定して利用し続けることができます。
【大企業向け】おすすめの勤怠管理システム2社の比較
一方で、大企業であれば以下のような勤怠管理システムがおすすめです。
- キンタイミライ（ネオレックス）
- WiMS/SaaS勤務管理システム（ソリューション・アンド・テクノロジー）
キンタイミライ（ネオレックス）
キンタイミライは、500名以上の大規模企業向けに設計された勤怠管理システムです。PCがない環境やPCに不慣れなスタッフでも使いやすい設計が特徴で、その使いやすさには定評があります。
この勤怠管理システムには、以下の特徴があります。
- スマホやiPad、PC、QRコード、ICカードなど幅広い打刻方法に対応
- 高速なレスポンスでストレスフリーな操作感を提供
- 専任コンサルティングチームによる集計ルールや就業規則などカスタマイズ提案
- 複雑な勤怠管理にも対応
この勤怠管理システムは従業員数によって課金され、1名あたり月額299円です。また、初期費用として860万円（20拠点、1,400名規模で導入した場合）が発生します。
キンタイミライは、大規模な企業でも効率的に勤怠管理を行えるシステムです。特に製造業など、従業員の出入りが激しい現場でも、使いやすさと高いカスタマイズ性を兼ね備えています。
WiMS/SaaS勤務管理システム（ソリューション・アンド・テクノロジー）
WiMS/SaaS勤務管理システムは、1,000人以上の従業員を抱える企業向けに設計された勤怠管理システムです。このシステムは、プロジェクト工数管理をベースにしており、単なる出退勤管理だけでなく、業務の予実管理も可能です。この勤怠管理システムには、以下の特徴があります。
- 予実積データの活用が可能で、業務の見直し、負荷の分散、稼働人員の確保といった改善施策に役立つ
- 多様な勤務パターンに対応しており、複雑なシフトも簡単に設定・管理が可能
- 過重労働のリスクを未然に防ぐためのアラート機能を搭載している
- 英語をはじめとする多言語対応が可能で、複数拠点や多国籍の大規模現場でも効率的な勤怠管理を実現
- 管理者向けの機能が充実しており、労働環境の改善に役立つデータを提供
この勤怠管理システムは企業ごとに価格提案を行っているため、費用を確認したい方はお問い合わせすることがおすすめです。
勤怠管理システムを導入する5つのメリット
勤怠管理システムは、従業員の勤怠管理工数を圧倒的に減らしてくれる、非常に便利なツールです。このようなシステムを導入するメリットを、今一度確認しておきましょう。
- 担当者の負担軽減と生産性の向上
- 従業員の負担軽減と働きやすさ向上
- 労働時間のリアルタイム管理
- 打刻漏れ・不正打刻の防止
- 他システムとの連携による工数削減
担当者の負担軽減と生産性の向上
勤怠管理システムを導入することで、打刻された勤務時間がシステム上で自動的に集計されます。さらに、残業時間の計算も全自動で行われるため、計算ミスの心配がなくなります。- システムが従業員の勤務時間を自動で集計するので、担当者の業務負担を大幅に軽減
- 残業手当、深夜手当、休日出勤手当、フレックス制度を踏まえた自動計算が可能
- 勤怠管理に費やす時間が減るため、他の重要な業務に集中することができ、生産性が向上
従業員の負担軽減と働きやすさの向上
勤怠管理システムの導入により、出退勤の打刻や休暇、残業申請が簡単に行えるようになります。直感的な操作で使いやすく、ほとんどのサービスがモバイル対応しているため、従業員の負担を大幅に軽減します。- パソコン、スマホ、タブレットなどのデバイスから簡単に打刻や各種申請を行うことが可能
- 出退勤打刻、休暇申請、残業申請がいつでもどこでも可能
これらの特徴は、特に以下のようなシーンで便利です。
- 外出先でもスマホから打刻できるため、移動中の従業員にも便利
- どこからでもリアルタイムで勤怠情報が更新されるため、最新の勤務状況が常に把握可能
労働時間のリアルタイム管理による過重労働の防止
従業員の勤務状況を正確に把握できていない場合、過重労働が発生し、コンプライアンス違反につながる恐れがあります。法律を遵守できていない企業は「ブラック企業」として認識され、企業の信頼を失うリスクが高まります。勤怠管理システムを導入すると、以下のような機能があるのでコンプラ違反や過重労働などのトラブルを防げます。
- 労働時間の超過を防げる
- 勤務時間が一定の限度を超えそうな場合や、休暇が取れていない場合にアラートを送信
- コンプライアンス違反を防止し、企業の信頼性を確保
打刻漏れ・不正打刻の防止
勤怠管理システムを導入すると、従業員の打刻状況をひと目で確認できます。これにより、打刻漏れや時刻のズレなどがすぐに判明し、月末の打刻漏れチェックの手間が大幅に軽減されます。- 打刻漏れやズレが発生した際に即時に気付くことができ、迅速に対応可能
- 打刻修正時には理由を記載するメモ欄を活用することで、適切なコミュニケーションと透明性を確保
- 静脈認証やGPS機能などの本人確認機能で不正打刻を防げる
- 他システムとの連携による工数削減
他システムとの連携で業務効率を向上
勤怠管理システムは、他のシステムと連携できるサービスが多く存在します。これにより、業務効率を大幅に向上させることが可能です。- 勤怠データを自動的に給与計算に反映させることができ、手作業での入力ミスを防げる
- 従業員の勤務状況や給与情報を正確に把握できる
- データの一元管理が可能になり、業務効率が向上
勤怠管理システムを導入する上で注意すべき4つの注意点
勤怠管理システムは、人事管理を楽にしてくれますが、同時に注意しておくべきことがいくつかあります。
ここでは、以下の4点をご紹介します。
コストがかかる
勤怠管理システムの多くは月額料金制となっています。無料で利用できるソフトもありますが、企業で導入する場合は、機能が充実した有料サービスを選ぶことをおすすめします。- エクセルや紙での管理より効率的で、長期的には費用対効果が高くなることが期待できる
- 管理者や従業員の工数が削減されるので、時間の節約と業務効率の向上が見込める
- 準備と検討の重要性
- 自社の勤怠管理に必要な機能を明確にすることで最適な投資ができる
勤怠管理システムの導入はコストがかかるものの、長期的な費用対効果を考えると有益であることが多いです。しっかりと準備と検討を行い、自社に最適なシステムを選ぶことで、効率的な勤怠管理を実現しましょう。
就業規則に対応しきれない可能性がある
勤怠管理システムによって、提供される機能はさまざまです。もし自社の就業規則に対応していないシステムを導入してしまった場合、十分に活用できない可能性があります。- 自社の就業規則やニーズに合ったシステムを選ぶことで効率的な運用を目指す
- リモートワークやフレックスタイム制など、さまざまな働き方に対応するか確認
システムを導入する前に、自社の就業規則にどのような機能が必要かを洗い出し、それに対応しているシステムかどうかをしっかりと確認しましょう。
導入時の準備から運用、管理までの工数と手間がかかる
勤怠管理システムを導入する際には、各種機能の設定や社内への利用方法のレクチャーなど、様々な準備が必要です。システムが軌道に乗るまでは、機能の調整や不具合の修正なども行わなければなりません。例えば、勤務時間やシフトパターン、休暇管理など、企業ごとの就業規則に合わせた細かな設定が必要になります。
操作方法のレクチャーが必要
システムが軌道に乗るまでには、実際の運用に合わせて機能の調整やカスタマイズが必要で、初期段階でのトラブル対応や、不具合の修正なども発生することがあります。しかし、初めて勤怠管理システムを利用する場合でも、直感的に使いやすいサービスが多くあります。また、多くのシステム提供企業は、チャットや電話などで無料相談ができるサポートを提供しています。
これにより、以下のようなサポートが期待できます。
- 初期設定時のサポートを受けることで、設定ミスを防ぎ、スムーズな導入が可能
- 従業員向けのマニュアルやトレーニングを提供してもらえることが多く、社内教育の負担を軽減できる
- 不明点やトラブルが発生した際には、迅速に相談できるため、安心して運用を開始できる
