【2026年版】協働ロボットのシェアを徹底解説!世界・国内の主要メーカー比較と選び方
協働ロボットを比較検討する際に、「どのメーカーがよく選ばれているのか」「世界ではどこが強いのか」「国内ではどの機種が比較されやすいのか」と気になる方は多いのではないでしょうか。とくに、はじめて自動化を進める企業ほど、シェアの高いメーカーから見ていきたいと考えやすいものです。
一方で、協働ロボットのシェアは、出荷台数で見るのか、売上高で見るのか、あるいは地域別や用途別で見るのかによって印象が変わります。さらに、最新の厳密な数値は有料の市場調査レポートで扱われることも多く、公開情報だけで単純に順位を決めるのは簡単ではありません。
この記事では、2026年時点で公開されている情報をもとに、協働ロボット市場の動向、世界・国内で比較されやすい主要メーカー、そしてシェアだけで選ばないための比較ポイントを整理して解説します。導入前に、メーカーの勢力図と選定の考え方をまとめて押さえたい方に役立つ内容です。
JETでは、協働ロボットについての基本情報から導入判断までを押さえた記事を掲載中です。まず全体像を理解したい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
また、導入時のメリット・デメリットや安全面まで確認したい方は、以下の記事も参考になります。
この記事でわかること
- 協働ロボットのシェアをどう見るべきか
- 2026年時点で比較されやすい主要メーカー
- シェアだけで選ばないための比較ポイント
協働ロボットのシェアはどう見るべき?まず押さえたい見方
1. シェアは「何を基準にするか」で変わる
協働ロボットのシェアは、販売台数、売上高、設置台数、国別出荷比率など、どの軸で集計するかによって結果が変わります。たとえば、量販モデルが強いメーカーと、高単価な大型機種が強いメーカーでは、台数ベースと売上ベースで評価が異なることがあります。
2. 世界市場と国内市場では顔ぶれが違う
世界市場で存在感のあるメーカーでも、日本国内では販売代理店網やサポート体制、対応アプリケーションの違いによって比較対象が変わります。特に製造現場では、機種単体の性能だけでなく、周辺機器、SIerの支援、保守対応のしやすさまで含めて評価される傾向があります。
3. 最新の厳密な数値は公開情報だけでは追い切れない
協働ロボットの「最新シェア」を正確に把握するには、市場調査会社の有料レポートを参照するケースが一般的です。そのため、実務では厳密な順位争いよりも、どのメーカーがどの用途で強いか、自社の工程に合うかという視点のほうが重要です。
ポイント
協働ロボットのシェアは、単なる順位ではなく「どのメーカーがどの用途・どの地域で強いか」を把握するための情報として活用すると、導入判断に結びつけやすくなります。
2026年時点で見た協働ロボット市場の動向
協働ロボット市場は、ここ数年でさらに拡大しています。矢野経済研究所が2024年8月5日に公表した調査では、2024年の協働ロボット世界市場規模はメーカー出荷台数ベースで9万2,496台見込みとされ、2033年には68万1,021台まで拡大すると予測されています。
背景にあるのは、製造業の人手不足、多品種少量生産への対応、段取り替えの頻度増加、安全柵を前提としない柔軟な自動化ニーズの広がりです。加えて、近年はAIやビジョン技術の進化によって、従来よりも幅広い工程で協働ロボットが検討されるようになっています。
特に最近は、次のような流れが目立ちます。
- 中小製造業での導入検討が進んでいる
- 20kg以上の可搬重量帯への関心が高まっている
- 検査、搬送、ねじ締め、パレタイジング以外にも用途が拡大している
- ビジョン一体型やアプリケーションパッケージ型の提案が増えている
- 食品、物流、サービス分野など非製造業でも活用が広がっている
つまり、協働ロボットのシェアを考えるうえでは、単にどのメーカーが有名かだけではなく、どの市場の伸びを取り込めているかも重要になっています。
2026年時点で押さえたい市場の変化
- 軽作業だけでなく、可搬重量が大きい工程への関心も高まっている
- ビジョンやAIを含めた提案力が比較ポイントになっている
- 食品や物流など、製造業以外の導入テーマも増えている
協働ロボットで比較されやすい主要メーカー
ここでは、公開情報ベースで2026年時点において比較対象になりやすい代表的な協働ロボットメーカーを整理します。以下は厳密なシェア順位を示すものではなく、市場での存在感と選定時に見ておきたい特徴をまとめたものです。
| メーカー | 主な強み | 向いている検討テーマ | 見ておきたいポイント |
|---|---|---|---|
| Universal Robots | 導入実績の多さ、周辺機器エコシステム、使いやすさ | 多品種少量生産、立ち上げやすさ重視の現場 | 周辺機器の選択肢が豊富で、初期検討の比較軸にしやすい |
| FANUC | 高い信頼性、国内製造業との親和性、幅広いラインアップ | 既存FA設備と組み合わせたい現場、保守性を重視する工場 | 代理店・SI体制や既設設備との整合性を確認したい |
| Techman Robot | ビジョン一体型、AI活用、直感的なプログラミング | 検査、ピッキング、位置補正を伴う工程 | 画像処理を含む自動化を比較的まとめて検討しやすい |
| ABB | 精度、高速性、既存産業ロボットの知見 | 組立、ハンドリング、品質の安定性を重視する工程 | サイクルタイムと軌跡精度を重視する場合に比較候補になりやすい |
| Doosan Robotics | ラインアップ拡充、用途提案、製造業外への展開 | 食品、サービス、軽工業など幅広い用途検討 | 用途別パッケージや今後の展開力も含めて見たい |
| JAKA Robotics | シリーズ展開の広さ、柔軟な導入性、精密作業にも対応しやすい構成 | 多品種少量生産、ハンドリング、精密組立、将来の拡張も見据えた比較 | 国内では販売代理店経由での導入支援や、シリーズごとの適材適所の見極めを確認したい |
※ 上記は公開情報をもとに整理した比較観点であり、厳密な市場シェア順位を示すものではありません。
Universal Robots
Universal Robotsは、協働ロボット市場のパイオニアとして認識されることが多いメーカーです。公開情報でも導入実績の多さが目立ち、2025年には10万台以上の協働ロボットを出荷したことが同社サイトで示されています。周辺機器との連携がしやすい点も強く、はじめて協働ロボットを検討する企業にとって比較の基準になりやすい存在です。
FANUC
FANUCのCRXシリーズは、国内製造業で比較されやすい代表例の一つです。可搬質量5kgから30kgまでのラインアップを持ち、ダイレクトティーチやタブレット操作など、使いやすさも打ち出しています。もともと産業用ロボットで高い認知を持つため、既存設備との親和性や保守体制を重視する工場では有力候補になりやすいでしょう。
Techman Robot
Techman Robotは、ビジョンシステムを統合した協働ロボットで存在感を高めているメーカーです。カメラやAI技術を活用しやすい構成が特徴で、位置補正、外観確認、簡易検査を伴う工程との相性が良い傾向があります。単なる「アームの比較」ではなく、画像処理を含めた自動化パッケージとして評価されやすい点が特徴です。
ABB
ABBは、産業ロボット分野で培った知見をもとに協働ロボットでも存在感を持つメーカーです。GoFaシリーズでは、高速性や精度の高さを前面に打ち出しており、安定したタクトや軌跡精度が求められる工程で比較候補に上がりやすいです。既存の自動化設備との連携や、将来の拡張性を意識する企業にも向いています。
Doosan Robotics
Doosan Roboticsは、製造業だけでなく、食品・サービス領域なども含めて活用の幅を広げているメーカーです。用途別の提案が比較的わかりやすく、飲食・食品向けモデルやサービス寄りのソリューション展開でも目立ちます。今後の用途拡大も踏まえて比較したい企業にとって注目しやすいメーカーです。
JAKA Robotics
JAKA Roboticsは、中国発の協働ロボットメーカーの中でも、近年比較対象に挙がる機会が増えているメーカーです。公式サイトでも、Zuシリーズ、Proシリーズ、Sシリーズ、Miniシリーズなど複数の製品群を展開しており、幅広い産業シーンや用途を意識したラインアップが特徴です。
とくにJAKA Zuシリーズは、プラグアンドプレイ性や柔軟な生産対応を打ち出しており、多品種少量生産や立ち上げやすさを重視する企業にとって比較しやすい選択肢の一つです。JET-Roboticsでも、JAKA Zu 7やJAKA Zu 20などの製品情報を掲載しているため、具体的な仕様を見ながら比較を進めたい方はあわせて確認するとよいでしょう。
なお、日本国内ではウィングロボティクスがJAKA協働ロボットの販売代理店として取り扱いを行っています。国内サポートを含めて検討したい場合は、こうした販売・支援体制も比較ポイントになります。
中国勢を含む新興メーカーの存在感も増している
近年は、中国系メーカーを含む新興プレーヤーの存在感も高まっています。価格競争力やラインアップ拡充のスピードを強みに、海外市場でも比較対象に挙がる場面が増えています。特に世界市場のシェアを語るうえでは、欧米・日本メーカーだけでなく、JAKA Roboticsを含む中国勢の伸びも無視できません。
国内で協働ロボットを比較するときに見るべきポイント
日本国内で協働ロボットを選ぶ際は、単純な知名度や世界シェアだけでなく、実際の導入・運用に直結する項目を確認することが重要です。
見落としやすい点
協働ロボットは本体スペックだけで比較しがちですが、実際の差はハンド、治具、安全設計、立ち上げ支援、保守体制を含めたシステム全体で出ることが少なくありません。
1. SIerや販売代理店の支援体制
協働ロボットは、本体だけ導入して終わりではありません。ハンド、架台、安全機器、周辺装置、ソフトウェアを含めた立ち上げ支援が必要になることが多いため、国内でのサポート体制は非常に重要です。
2. 対応できる工程の広さ
搬送、マシンテンディング、ねじ締め、検査、パレタイジング、研磨など、同じ協働ロボットでも得意な工程は異なります。現場の目的に合ったアプリケーション実績があるかは必ず確認したいポイントです。
たとえば、Universal Robotsのように周辺機器連携の広さが魅力のメーカーもあれば、Techman Robotのようにビジョン一体型が強みのメーカー、JAKA Roboticsのようにシリーズ展開の広さから工程に合わせた選択肢を見つけやすいメーカーもあります。単純な知名度だけでなく、「どの工程をどう自動化したいか」から逆算して比較したいところです。
3. 安全性とリスクアセスメント対応
協働ロボットは「安全柵がいらないロボット」と誤解されがちですが、実際には安全規格の理解とリスクアセスメントが欠かせません。工程によっては追加の安全対策が必要になるため、導入前に整理しておくべきです。
4. 教示のしやすさと運用負荷
現場で使い続けることを考えると、立ち上げ時だけでなく、段取り替えや条件変更のしやすさも大切です。現場担当者が自走できるかどうかは、結果として投資回収スピードにも影響します。
シェアだけで選ばないためのチェックリスト
協働ロボットのシェアが高いメーカーは安心材料になりますが、それだけで自社に最適とは限りません。以下のような点を整理して比較するのがおすすめです。
比較前に整理したいチェック項目
- ワーク重量と必要リーチはどの程度か
- 必要なサイクルタイムを満たせるか
- ビジョン、力覚、パレタイジングなどの追加要件はあるか
- 食品、塗装、クリーン環境など特殊な要件があるか
- 既存設備や治具と接続しやすいか
- 現場で再設定や再ティーチングがしやすいか
- 本体価格だけでなく、システム全体で投資回収できるか
特に協働ロボットは、「導入しやすそうに見えるが、実際には周辺設計で差が出る」製品でもあります。だからこそ、シェアの高さだけで判断するのではなく、現場条件に合った一台かどうかを優先することが大切です。
協働ロボットのシェアに関するよくある質問
協働ロボットでシェアが高いメーカーはどこですか?
公開情報ベースではUniversal Robotsが強い存在感を持っていると見られることが多い一方、地域や集計方法によって見え方は変わります。最新の厳密な順位を知りたい場合は、市場調査会社の有料レポートも確認したいところです。
国内ではどの協働ロボットがよく比較されますか?
国内では、Universal Robots、FANUC、Techman Robot、ABB、Doosan Robotics、JAKA Roboticsなどが比較対象になりやすいです。ただし、業界や用途によって候補は変わります。
中小企業はシェアの高いメーカーを選ぶべきですか?
安心感という意味では有力ですが、それ以上に重要なのは、国内での支援体制、現場での使いやすさ、アプリケーション実績です。中小企業ほど「運用できるかどうか」が成果を左右します。
協働ロボットの比較・導入はJET-Roboticsへ
協働ロボットは、メーカーごとに得意な用途や提案の方向性が異なります。シェアの高さは一つの参考になりますが、実際の導入判断では、工程内容、必要タクト、安全設計、周辺機器との組み合わせまで含めて比較することが重要です。
JETでは、協働ロボットの比較検討を進めたい企業に向けて、製品情報の整理から導入前の情報収集まで役立つコンテンツを掲載しています。自社の現場に合う協働ロボットを探したい方は、関連記事もあわせてご活用ください。
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まとめ|協働ロボットのシェアは「勢力図」として活用しよう
協働ロボットのシェアを調べるときは、単純な順位だけを見るのではなく、世界市場か国内市場か、台数か売上か、どの用途で強いのかまで含めて見ることが重要です。
2026年時点では、Universal Robots、FANUC、Techman Robot、ABB、Doosan Roboticsなどが主要な比較対象になりやすく、さらに中国系メーカーを含めた新興勢の伸びも注目されています。一方で、自社に合う機種はシェアの高さだけでは決まりません。現場の工程、サイクルタイム、安全性、周辺設備、運用体制まで含めて総合的に判断することが大切です。


