パレタイジングロボットとは? 種類と比較方法、6社のおすすめメーカーをご紹介
  • 最終更新日:2024年11月18日
ファクトリーオートメーションのひとつとして、パレタイジングロボットの導入が進んでいます。

パレタイズをロボットで自動化している工場を目にしたことがある方も多いのではないでしょうか。一方、何をするロボットかは知られていても、詳しい能力や選定方法はあまり知られていません。

この記事ではパレタイジングロボットの基本的な種類や使い方から、選定の際に意識すべきポイントまで解説します。

工場の自動化を視野に入れている方は、必須のロボットなのでぜひ最後までご確認ください。

3種類のパレタイジングロボット

3種類のパレタイジングロボット

パレタイジングロボットとはハンドリングの一工程である荷積み(パレタイズ)や荷下ろし(デパレタイズ)の作業を行える産業用ロボットのことです。
(参考:ロボカル

パレタイジングロボットは大きく分けて以下の3種類あります。

  • ガントリー型/直交型
  • 多関節ロボット型
  • 機械装置型

ここでは各パレタイジングロボットの特徴や適切な用途について解説します。

ガントリー型/直交型

パレタイジングロボットの中でガントリー型(または直交型)は、特に大規模な製造ラインや物流センターでの荷役作業に適しているシステムです。

ガントリー型パレタイジングロボットは、独特の構造と運動メカニズムを持っているため、特定の用途に非常に適しています。

以下にその特徴と、よく使われる業界や場面について解説します。

ガントリー型パレタイジングロボットの特徴は以下の通りです。

  • 構造と動作原理
  • ガントリー型ロボットは、X、Y、Zの3軸に沿って直線的に動く構造をしているため、直交型とも呼ばれるガントリーシステムは、天井やフレームに設置されたレールを使って荷物を持ち上げ、移動させることができる

  • 高い柔軟性と拡張性
  • 荷物を特定の位置に正確に配置する能力に優れており、作業エリア内での柔軟な動きが可能。また、必要に応じてシステムを拡張しやすいのも特徴

  • 大容量の取り扱いに適している
  • 大きな荷物や重い荷物を扱う能力に長けているため、大量の商品を迅速に処理するのに適している

  • 高い精度と再現性
  • 直線運動により、荷物を非常に正確な位置に配置できる。これにより、パレタイズされた商品の整然とした配置が可能



ガントリー型パレタイジングロボットは以下の業界や場面でよく利用されます。

  • 物流・配送センター
  • 大量の商品を迅速に仕分けてパレタイズする上で高い効率性と正確性を発揮する

  • 食品・飲料業界
  • さまざまな形状やサイズの商品を扱う上で、優れた柔軟性と精度で取り扱うことができる

  • 建材業界
  • 瓦、ブロック、セメント袋など、重量がある建材を扱う際に、材料を効率良く、安全に移動させることが可能



ガントリー型パレタイジングロボットは、これらの業界や場面において、作業の効率化、人手不足の解消、安全性の向上に大きく貢献しています。

多関節ロボット型

多関節ロボット型パレタイジングロボットは、その柔軟性と高度な制御性で知られており、さまざまな業界でのニーズに応える能力を持っています。

このタイプのロボットは、多関節のアームを持ち、人間の腕のように動かすことができるため、非常に複雑な動きを実行可能です。

こうした特性から、多関節ロボット型は特に変化に富んだ作業環境でその価値を発揮します。

多関節ロボット型パレタイジングロボットの特徴は以下の通りです。

  • 高い柔軟性
  • 多関節アームは非常に柔軟な動きが可能で、狭いスペースや複雑な形状の製品も扱えるため、多様なパッケージングニーズに対応可能

  • 精密な作業能力
  • 細かい作業や精密を要するタスクに適しており、製品を傷つけることなく扱うことが可能

  • プログラムのカスタマイズ性
  • 特定の作業に合わせてプログラムを細かく調整することができるため、生産ラインの変更や新しい製品の導入に柔軟に対応可能

  • コンパクトな設計
  • コンパクトに設計されていることが多く、限られたスペースでも効率的に作業可能



多関節ロボット型パレタイジングロボットは以下の業界や場面でよく利用されています。

  • 食品業界
  • 柔軟性と精密な作業能力を活かし、衛生的な環境でさまざまな形状やサイズの食品を扱える

  • 電子機器業界
  • 精密機器や電子部品のパレタイジングには、高い精度と繊細な取り扱いが必要。多関節ロボットは、このような条件下での作業に最適

  • 製薬業界
  • 異なる種類の薬品や医療機器を正確かつ迅速に行える

  • コンパクトな設計
  • コンパクトに設計されていることが多く、限られたスペースでも効率的に作業可能



多関節ロボット型パレタイジングロボットは、これらの業界において、生産性の向上、作業の自動化、作業環境の改善に大きく貢献しています。

その柔軟性と高度な制御能力により、これからもさらに多くの分野で採用が進むでしょう。

機械装置型

機械装置型パレタイジングロボットは、特に高速で大量の製品を扱う生産ラインや物流センターにおいて、その効率と信頼性で広く利用されています。

このタイプのパレタイジングシステムは、一連の固定された機械アームやコンベヤー、プッシャーなどを使用して製品をパレットに積み上げることが特徴です。主にシンプルな動作や繰り返し作業に最適化されており、特定のタスクに対して高い効率を発揮します。

機械装置型パレタイジングロボットの特徴は以下の通りです。

  • 高速性と効率性
  • 機械装置型パレタイジングは、一定のパターンに従って製品を迅速にパレット化することが可能。大量生産環境での効率性が高い

  • 高い信頼性
  • 複雑な制御や多関節の動きが少ないため、故障が少なく長期間にわたる安定した運用が可能

  • 簡易なメンテナンス
  • 構造が比較的シンプルであるため、メンテナンスが容易であり、ダウンタイムを最小限に抑えられる

  • 限られた用途に特化
  • 特定のタイプの製品やパッケージングに特化して設計されていることが多く、カスタマイズされた作業に非常に効果的



機械装置型パレタイジングロボットは以下の業界と場面でよく利用されています。

  • 飲料業界
  • ボトルや缶などの飲料製品を大量かつ高速でパレットに積み上げられる

  • 食品加工業界
  • 缶詰や包装された食品など、一定サイズの製品を効率的にパレット化できる

  • 建材業界
  • セメント袋やレンガ、タイルなど、一定の重量とサイズを持つ建材を
    安定的、かつ迅速にパレットに積み上げることが可能



機械装置型パレタイジングロボットは、これらの業界において生産性の向上、作業の自動化、そして作業者の安全性向上に大きく貢献しています。

そのシンプルさと高い信頼性により、今後も多くの産業での需要があるでしょう。


ここまで、パレタイジングロボットの種類を解説してきました。次のセクションでは、種類に加えて、パレタイジングロボットの作業位置や方式の違いをご紹介します。貴社に適したパレタイジングロボットの理解を深めたい方は、このまま読み進めてください。

パレタイジングロボットの作業位置・方式の種類

パレタイジングロボットの作業位置・方式の種類

パレタイジングロボットの作業位置・方式は以下の2種類です。

  • 高床式・低床式でのパレタイジング
  • 個数単位でのパレタイジング

それぞれ解説します。

高床式・低床式でのパレタイジング

パレタイジングロボットにおいて、作業位置・方式の選択は、使用する施設の物理的な条件、操作の効率性、および安全性の観点から非常に重要です。

高床式と低床式のパレタイジングは、それぞれに独自の特徴と適用場面があるためそれぞれ解説します。

高床式のパレタイジング

高床式のパレタイジングの特徴は以下の通りです。

  • 作業エリアの最適化
  • 作業スペースの有効活用が可能で、地面レベルでの混雑を軽減

  • 視認性の向上
  • 作業エリアが高い位置にあるため、作業環境の監視や管理が容易

  • 保守作業へのアクセス
  • 下部に空間が生まれるため、メンテナンス作業がしやすい



以上の特徴から、高床式は空間を最大限に活用したい、作業環境の視認性を高めたい、または地面レベルの混雑を避けたい場合に適しています。

高床式は、特に作業エリアが限られている場合や、複数の機械や作業ラインが集中している環境での利用が理想的です。

低床式のパレタイジング

低床式のパレタイジングは以下の特徴を持ちます。

  • 設置スペースの柔軟性
  • 天井の高さに依存せずに設置できるため、様々な工場や倉庫での利用が可能

  • 操作の簡易さ
  • 作業者が地面レベルで直接パレタイジングプロセスを監視・操作できるため、直感的な操作が可能となり、トレーニングの時間が短縮される

  • 安全性
  • 地面レベルでの作業のため、高所作業に伴うリスクが軽減される



以上の特徴から、低床式は設置場所の高さに制限がある、操作の簡易さを重視する、あるいは直接的な監視やアクセスが必要な場合に適しています。

低床式は、操作のしやすさや安全性を最優先する環境や、設置スペースに制限がある場所での使用に最適です。

パレタイジングシステムの選択は、最終的には個々の施設のニーズ、利用可能なスペース、安全性の要件、および作業効率の最適化を考慮したものであるべきです。

高床式と低床式の間には明確な利点があり、それぞれ特定の用途や環境に最適な選択肢となり得ます。

個数単位でのパレタイジング

個数単位でのパレタイジングは、製品を個々に検知し、特定の数や配置でパレットに積み上げるプロセスです。

この方法は、精密さと柔軟性が求められる多くの業界で重要な役割を果たしています。

個数単位で製品をパレタイズすることには、いくつかの明確な理由と適用される場面があります。

個数単位でのパレタイジングをする理由

個数単位でのパレタイジングをする理由は以下の通りです。

  • 精度の要求
  • 特定の製品が正確な数量でパレットに積み上げられるため、
    特定の数量で商品を受け取ることを求めている場合に特に重要

  • カスタマイズされたパレット構成
  • 輸送効率の向上や店舗での陳列の効率化につながる

  • 変動する生産ライン
  • 個数単位でパレタイジングを行うことで、異なるサイズや形状の製品を同時に効率的に処理できる



個数単位でのパレタイジングが用いられる場面

個数単位でのパレタイジングは以下の場面で用いられます。

  • 食品業界
  • 缶詰やボトル、包装された食品など、特定の数量で箱詰めされた後、パレットに積み上げられる

  • 製薬業界
  • 薬品や医療用品は、患者の安全を確保するために、非常に厳格な数量制御が求められる。個数単位でのパレタイジングにより、正確な数量での配送が保証される

  • 自動車部品製造業界
  • 大量生産される自動車部品は、特定の顧客や組み立てラインへ正確な数量で供給する必要がある。特に、異なる型やサイズの部品を効率的に取り扱う必要がある場合、個数単位でのパレタイジングが適用される



個数単位でのパレタイジングは、製品の安全性、数量の正確性、および物流の効率性を向上させるための重要な手段です。

これにより、顧客満足度の向上、コスト削減、そして供給チェーン全体の最適化が実現されます。


ここまで、パレタイジングロボットの作業位置や方式について解説しました。次のセクションでは、パレタイジングロボットを導入する上で理解しておくべきメリットとデメリットをご紹介します。本当にパレタイジングロボットを導入すべきか明確にしたい方は、このまま読み進めてください。

パレタイジングロボットを導入するメリットとデメリット

パレタイジングロボットの強みと課題

パレタイジングロボットはマテリアルハンドリングを効率化するマシンシステムのひとつです。このメリットとデメリットを両方理解しておくことで、後悔のないマシン導入を実現できるので、ひとつずつ理解していきましょう。

パレタイジングロボットを導入する3つのメリット

パレタイジングロボットを導入するメリットは以下の3点です。

  • 人件費削減
  • 作業の効率化
  • 製品の品質向上

これらのメリットに魅力を感じる方は、パレタイジングロボットの導入を検討しましょう。

人件費削減

パレタイジング作業を自動化することで、スタッフの残業時間や作業に必要なスタッフ人数を削減できます。

このメリットが重要な理由は以下の通りです。

  • 労働コストの削減
  • ロボットは給与、保険、福利厚生などのコストが不要、かつ休憩時間、病欠、休暇などを必要としない

  • 生産性の向上
  • 迅速に作業を行うことができ、一貫して高いパフォーマンスを維持できるため、
    同じ時間内により多くの製品を処理でき、生産効率が大幅に向上する

  • 人手不足への対応
  • 物理的に要求の高い作業や繁忙期における人手不足に対応し、
    人材確保のための高額なコストを回避できる



このメリットから、以下の利益を得られます。

  • 運用コストの削減
  • 特に人件費が高いエリアや業界で、人件費の削減が可能

  • 稼働時間の増加
  • ロボットは24時間365日稼働することが可能で、特に需要が高い期間における収益の増大が期待できる

  • 品質の向上と廃棄率の低下
  • ロボットによる作業は一貫性があり、人間の作業員に比べてエラーが低いため破棄率の低下が見込まれる

  • 柔軟性の向上
  • 新しい製品ラインへの対応や生産プロセスの変更が必要な場合、ロボットプログラムの更新により迅速に対応可能



パレタイジングロボットを導入することによる人件費の削減がもたらす利益は、コスト削減に留まりません。

生産性の向上、品質保持、柔軟な生産体制の構築といった、企業の競争力を高める多方面にわたる利益をもたらします。

これらの利点は、特にグローバル化が進む現代のビジネス環境において、企業にとって重要な戦略的投資となるでしょう。

作業の効率化

パレタイジングロボットを導入することで、単に作業時間を短縮するだけでなく、工場や倉庫のオペレーション全体の作業効率化が可能です。

このメリットが重要な理由は以下の通りです。

  • 生産能力の向上
  • 迅速に一貫して製品をパレットに積み上げることができるため、全体の生産能力を向上させることが可能

  • 作業時間の削減
  • 休憩を取ることなく、夜間や休日も含めて稼働し続けるため、生産ラインの稼働時間を最大化し、短期間での大量生産が可能

  • 人的エラーの低減
  • プログラムに従って精密に動作するため、人的エラーが大幅に減少



このメリットからは以下の利益を得られます。

  • コスト削減
  • 生産時間が短縮され、電気代や人件費、破棄率の低減などの運用コストを削減できる

  • 市場への迅速な対応
  • 市場の需要変動に迅速に対応することが可能

  • 顧客満足度の向上
  • 納期の短縮や製品の品質向上を通じて顧客満足度を高めることに繋がる

  • 競争力の強化
  • 効率化によってコスト削減と生産性の向上を実現することで、企業は市場において競争力を強化できる



作業の効率化は、パレタイジングロボットを導入する最も顕著なメリットのひとつです。

この効率化は企業にとって直接的なコスト削減だけでなく、市場対応速度の向上、顧客満足度の向上、そして長期的な競争力の強化という形で、多方面にわたる利益をもたらします。

製品の品質向上

パレタイジングロボットを導入することで製品の品質が向上します。品質、つまり製品品質の一貫性、信頼性、および顧客満足度を高めることで、企業のブランド価値と市場競争力を強化します。

このメリットが重要な理由は以下の通りです。

  • 一貫性の保証
  • プログラムされた指示に従って繰り返し同じ動作を行うため、手作業では達成が難しいレベルの一貫した品質を保証する

  • 製品損傷のリスク低減
  • 製品を扱う際の衝撃や圧力を最小限に抑えることができるため、輸送中や保管中の製品損傷のリスクが著しく低減する

  • 人的エラーの排除
  • 間違った製品の積み込みやパッキングミスなどの人的ミスを排除可能



このメリットからは以下の利益を得られます。

  • 顧客満足度の向上
  • 製品品質の一貫性と信頼性が向上し、顧客満足度を高め、リピート購入や長期的な顧客関係の構築が可能

  • ブランドイメージの強化
  • 高い品質基準を保てるため市場でのポジティブな評価を生み出し、ブランドロイヤルティを促進する

  • コスト削減
  • 製品損傷が低減するため返品率の減少と廃棄率が低下、無駄な製造コストと保証に関連するコストを削減することが可能

  • 規制遵守の容易さ
  • 製品品質の基準を一貫して満たすことが容易になり、規制遵守に関するリスクとコストを削減できる



パレタイジングロボットを導入することでの品質向上は、単に製品の損傷を減らすこと以上の価値を企業に提供します。

品質の向上は、顧客満足度の向上、ブランドイメージの強化、コスト削減、そして規制遵守の容易さという形で、企業の総合的な競争力を高めることに貢献するでしょう。

パレタイジングロボットを導入するふたつのデメリットと対応方法

パレタイジングロボットを導入するデメリットは以下のふたつです。

  • 導入コストがかかる
  • 新しく操作を覚える必要がある

パレタイジングロボットを導入する際はデメリットも理解した上で決断しましょう。

導入コストがかかる

パレタイジングロボットを導入する際、どうしても導入コストがかかってしまうことも難点です。

このコストには、ロボット自体の購入費用、設置やプログラミングに必要な技術的支援、および作業環境の調整にかかる費用が含まれます。

導入コストは企業の財務状況に影響を与える可能性があり、特に中小企業や初期投資資金が限られている場合には大きな負担となるでしょう。

このデメリットの詳細は以下の通りです。

  • 高額な初期投資
  • 一時的な出費が必要

  • 設置と統合のコスト
  • 既存の生産ラインにロボットを統合するための設置コスト、カスタムソフトウェアの開発、従業員の研修費用が発生する

  • メンテナンスとアップグレード
  • 定期的なメンテナンスや将来のアップグレードにも費用が必要
    ※部品の交換やソフトウェアの更新が含む



コストを抑えて適切な導入を行うには、以下の対策を実施することがおすすめです。

  • 徹底した事前計画
  • 導入前に、必要な設備の正確な評価、コスト見積もり、およびROI(投資収益率)の計算を行う

  • 補助金や税制優遇策の活用
  • 政府や地方自治体から提供される補助金や税制優遇策を活用することで、初期投資の負担を軽減可能

  • リースやRaaS(ロボットアズアサービス)の検討
  • ロボットのリースや、RaaSを利用することで、大きな初期投資を回避し、運用コストとして分割払いすることが可能

  • 段階的な導入
  • 最も効果的なエリアやプロセスから段階的に導入することで、リスクとコストを管理可能

  • 効果的な研修プログラム
  • 適切な研修を実施することで、エラーやダウンタイムを最小限に抑え、投資の回収期間を短縮することができる



パレタイジングロボットの導入に関わる初期コストは高いかもしれませんが、適切な計画と戦略により、そのデメリットを最小限に抑えられます。

長期的な視点で見れば、効率化、生産性の向上、品質の保持などによる利益が、初期投資を上回ることが多いです。

新しく操作を覚える必要がある

パレタイジングロボットを導入するとオペレーションが変わるため、従業員は新たなオペレーションや機械の使い方を理解する必要があります

  • 技術スキルの要求増
  • 操作やメンテナンスには、特定の技術的スキルや知識が必要で、従来の作業プロセスや機械操作と大きく異なる場合がある

  • 研修と教育の時間とコスト
  • 従業員向けの研修プログラムの開発と実施には、時間とコストが必要

  • 抵抗感
  • 変化に対する不安や新技術への抵抗感から、従業員の間に受け入れが遅れることがある



以下の作業を実施することでスタッフへの負担を最小限にできます。

  • 従業員の早期からの関与
  • 導入プロジェクトの初期段階から従業員を関与させ、彼らの意見や懸念を聞き入れることで、変化に対する受け入れを促進する

  • 段階的な研修プログラム
  • 基本操作から始め、徐々に高度な技術に移行することで、従業員が新しい技術に段階的に慣れる

  • オンラインとオフラインの研修資料
  • ビデオチュートリアル、マニュアル、FAQ、実践的なワークショップなど、多様な研修資料を提供する

  • メンター制度の導入
  • 既に技術を習得している従業員が新規ユーザーをサポートするメンターとして機能させる

  • 成功事例の共有
  • パレタイジングロボット導入による成功事例や成果を共有する



従業員が新しい技術を学ぶ必要があるというデメリットは、適切な教育とサポート体制を整えることで大きく軽減可能です。

最終的に、これらの努力は従業員のスキル向上と職場の生産性の向上に寄与し、長期的な競争力の強化につながります。


ここまで、パレタイジングロボットを導入するメリットとデメリットをご紹介しました。次のセクションでは、パレタイジングロボットが実際に導入されてどのように活躍しているのかをご紹介します。パレタイジングロボットの活用イメージを膨らましたい方は、このまま読み進めてください。

パレタイジングロボットの活用事例3選

パレタイジングロボットの活用事例3選

パレタイジングロボットの活用事例として、食品業界と医薬品業界の事例を紹介します。

実例を知ることでよりリアルな事業メリットをイメージ可能です。

ここで紹介する事例は以下を参照しておりますので、ご参考ください。

参照元:ロボット導入実証事業 事例紹介ハンドブック2018

ロボットによる食品の重量検査作業とパレタイズ作業の標準化

食品製造の製品パレタイズ作業において、多品種少量生産、製品サイズも多種多様な事から機能に制限が発生する可能性のある自動化が行えませんでした。

以下はこれまでに行っていた作業です。

  • 結束後の製品(10~12キログラム)を専属作業者が600~700箱/日、結束機からハカリへ移動
  • 重量検査を実施
  • その後に製品を持って歩いて移動
  • パレットへ振り分けてパレタイズ

自動化を行うためには重量検査装置、製品認識設備、パレタイズ装置が必要でラインとして大型化してしまい、スペースの上でも設置が困難でした。

これらは必要な工程をロボットへ全て組み込むことで対応できます。

実施に際しフレキシブルハンドによる多品種対応、ロードセルやカメラによる製品識別機能を組み合わせたロボットの導入により、結束した製品を受渡コンベアへ流すだけで重量検査と各パレットへの製品振分、パレタイズ作業までが自動で行えるようになりました。

真空冷凍パックの箱詰めから箱の積み付けまでの一連工程のロボット化

真空冷凍パックの出荷までの業務は大まかに以下の工程に分類されます。

  1. 肉の解体
  2. 成型
  3. 冷凍
  4. 計量
  5. パック詰め
  6. 箱詰め
  7. 出荷(パレット積み)

これらの全工程は作業員が手作業で実施しており、1製品(ライン)に対して、30名の人員を配置しています。

下流工程の箱詰め、パレット積み部分にロボットを導入し、6名分の省人化ができました。

従来この工程に従事していた人員は、上流工程へ配置転換し、生産数のアップにも貢献しています。

今回の事業で困難であったポイントは製品数の多さと、箱詰め、パレット積みパターンの多さでした。

箱積みに関しては、ロボットハンドと挿入方法(ティーチング)の工夫により、又パレット積み方法に関しては、システムでの導入(パレットチェンジャ)により具現化しています。

協働ロボットとパレットストレージ導入による医療用分包紙検査作業環境の改善

製品の出荷工程に於いて、複数の上流機からランダムに流れてくる重さ12キログラムの製品を2名の作業者が手積みで対応していました。

二交代制導入による作業時間の増加や出荷量の増加により作業環境が悪化、この環境を改善する為にロボットの導入を進めています。

スペース面の考慮から、協働ロボットの導入を検討しています。

検査場確保の為、1台のロボットにて全ての作業を完結させる様、上流・下流の搬送機とロボットを連動させシステムが完成しました。

その結果、2名分の省人化を実現しました。

導入前に懸念していた作業者のロボットに対する不信感や安全性の不安も実稼働により払拭され、「人とロボットが共存できる職場」となり、と同時に作業者の肉体的負担の軽減を実現しています。

企画の段階から協働ロボットを選定し、その特徴を最大限生かせたことが成功のポイントです。


ここまで、パレタイジングロボットの導入事例を3つほどご紹介しました。次のセクションでは、貴社に最適なロボットを選定する上で検討すべき7つのポイントをご紹介します。最適なパレタイジングロボットを導入したい方は、このまま読み進めてください。

7つの選定基準 | パレタイジングロボットの選び方

パレタイジングロボットの比較方法

パレタイジングを選定する際は以下のポイントを比較して選ぶと良いです。

  • 用途
  • コスト
  • パレタイズするものの形状・重量
  • 設置可能なスペース
  • 必要な処理能力
  • ロボットハンドの種類
  • サポート体制と実績

それぞれ注目すべきポイントについて解説します。

用途

前提として、パレタイジングロボットを導入する際はその目的を明確にしなければ、適切な仕様のロボットを選定できません。

正しいタイプのロボットを選択することで、特定の作業環境における最大の効果を発揮できます。

用途を考えることが重要な理由

用途を考えることが重要な理由は以下の通りです。

  • 重量、サイズ、形状、素材などに適したロボットを選択することで、作業の効率が大幅に向上
  • 過剰な機能に対する不必要な支出を避け、運用コストを削減できる
  • 不適切なロボットは事故や製品損傷の原因となり得るため注意が必要
  • 将来的な生産ニーズの変化に対応しやすい

用途の合わないロボットを選ぶことのデメリット

用途の合わないロボットを選ぶと以下のデメリットが生じます。

  • 作業速度が遅くなり、エラーが増加する可能性がある
  • 頻繁な故障やメンテナンスが必要となることがあり、長期的なコストが増加する
  • 初期投資の回収に時間がかかることを意味し、企業の財務に悪影響を及ぼす可能性がある

最適なパレタイジングロボットを選択することは、作業の効率化、コスト削減、そして最終的には企業の競争力を高めることに直接つながります。

適切な評価と計画によって、これらの潜在的なデメリットを回避し、自社の生産性を最大限に高めることができます。

以下を参考に、用途に適したパレタイジングロボットを選定しましょう。

コスト

パレタイジングロボットの選定において、コストは重要な考慮事項です。

高コストと低コストのパレタイジングロボットはそれぞれ独自のメリットを提供し、異なる用途や環境で活躍します。

コストが高いパレタイジングロボットのメリットと用途

コストが高いパレタイジングロボットのメリットは以下の通りです。

  • 複雑な作業や特殊な要求に対応可能
  • より高速で正確な作業が可能で、生産性の向上に貢献する
  • 人工知能(AI)や高度なビジョンシステムなど最新機能が搭載されている

コストが高いパレタイジングロボットは以下の場面で活躍します。

  • 異なる形状やサイズの製品を効率的に扱う必要がある場合
  • 大量生産を行い、短時間での高速パレタイジングが求められる場合
  • 特殊なパッケージングや配置を必要とする物流センター

コストが安いパレタイジングロボットのメリットと用途

コストが安いパレタイジングロボットのメリットは以下の通りです。

  • 初期コストが低いため、導入しやすく、小規模企業や低予算のプロジェクトに適している
  • 基本的な機能に特化しているため、操作やプログラミングが比較的簡単
  • シンプルな構造のため、メンテナンスや修理が容易で、運用コストを低く抑えられる

コストが安いパレタイジングロボットは以下の場面で活躍します。

  • スタートアップ企業や小規模な製造ラインでの初の自動化導入
  • 比較的シンプルなタスクや、一定の形状・サイズの製品を扱うパレタイジング作業
  • 新しい生産ラインのテストや期間限定のプロジェクトでの使用

コストだけでなく、具体的な作業要件、生産量、作業スペース、将来的な拡張性など、複数の要因を総合的に考慮することが、最適なパレタイジングロボットの選定には不可欠です。

適切なロボットを選択することで、長期的な投資収益率(ROI)を最大化し、企業の生産性と競争力を向上させられるでしょう。

パレタイズするものの形状・重量

パレタイジングロボットを選ぶ際は、パレタイズされる製品の形状と重量を考慮するこ必要があります。

製品に合わないロボットを選択すると、効率性、安全性、および作業品質に大きな影響を与える可能性があります。

パレタイズするものの形状・重量が適しロボットのメリットとデメリット

パレタイズするものの形状・重量が適しているパレタイジングロボットのメリットは以下の通りです。

  • 製品の特性に適したロボットを使用することで、作業の速度と精度が向上し、全体的な生産効率が向上する
  • 適切なハンドリングにより、製品の損傷リスクが低減し、製品品質が保持される
  • 作業中の安全性が向上する

パレタイズするものの形状・重量が適していないパレタイジングロボットには以下のデメリットがあります。

  • 不適切なロボットは、作業速度の低下やエラーの増加を引き起こし、生産効率を低下させる
  • 製品を適切に扱えないロボットは、損傷や品質の問題を引き起こす可能性がある
  • 重量オーバーまたはサイズ不適合の製品を扱うことは、ロボットの損傷や作業環境での事故を引き起こす可能性がある

パレタイズするものの形状・重量の具体例

以下を参考に、パレタイズするものの形状・重量にあったパレタイジングロボットを選定しましょう。

形状 最大重量
ガントリー型/
直交型

箱形容器
パレット用バッグ

約500キログラム

大型の製品や一定形状の製品を大量に扱う
物流センターや製造工場

多関節
ロボット型

不規則な形状
複数形状の混載

約200キログラム

異なるサイズや形状の製品を扱う
自動車部品の配送センター
小売品の仕分け作業

機械装置型

一定のパターンで積み重ね可能な箱型
パレット用バッグ

約100キログラム

特定の製品を連続して高速パレタイズする
食品工場や飲料製造ライン


製品の形状と重量に適したパレタイジングロボットを選定することで、作業効率の向上、製品品質の維持、作業環境の安全性向上といった多くのメリットを享受できます。

設置可能なスペース

工場や倉庫内で確保できるスペースにあわせてパレタイジングロボットを選定する必要があります。これは作業効率、安全性、そして総合的な運用コストの観点から非常に重要です。

設置スペースの大きさは、ロボットのタイプやモデルの選定に直接影響し、それぞれ異なるメリットを提供します。

設置可能なスペースが広い場合のメリットと用途

設置可能なスペースが広い場合のメリットは以下の通りです。

  • 大型ロボットや複数のロボットシステムを導入でき、大量生産や複雑な作業に対応可能
  • 設置スペースが広い場合、将来の生産増加や作業プロセスの変更に伴う拡張が容易
  • 製品の供給ラインや完成品の搬出ルートなど、作業フローを最適化するためのスペースが確保されている

設置可能なスペースが広いパレタイジングロボットは以下の場面で活躍します。

  • 大規模な製造工場:大量の製品を効率的にパレタイズする必要がある場合
  • 物流・配送センター:異なるサイズや種類の製品を扱い、迅速なパレタイジングと出荷を行う必要がある場合
  • 食品加工・飲料工場:複数の製品ラインからの製品を同時にパレタイズする必要がある場合

設置可能なスペースが狭い場合のメリットと用途

設置可能なスペースが狭い場合のメリットは以下の通りです。

  • スペースが限られている環境に適した、小型で効率的なロボットを導入できる
  • 通常、小型のロボットは価格が低く、初期投資コストを抑えることができる
  • 小型ロボットは、既存の生産ラインや狭いスペースにも簡単に組み込むことが可能

設置可能なスペースが狭いパレタイジングロボットは以下の場面で活躍します。

  • スタートアップや中小企業:限られた生産スペース内で効率的に作業を実施
  • 特定の製品ライン:単一の製品ラインに特化したパレタイジング作業を行う小規模工場
  • 研究施設やテストライン:新製品の試作や小ロット生産

設置可能なスペースに応じて適切なパレタイジングロボットを選択することで、限られた環境でも作業効率を最大化し、安全性を確保しつつ、運用コストを最適化することが可能です。

この選定プロセスは、将来の拡張性や作業ニーズの変化にも柔軟に対応できるよう、事前の計画と評価が重要となります。

必要な処理能力

パレタイジングロボットを導入する目的に対して、適切かつ必要な処理能力を持ち合わせた機械を選ぶ必要があります。

パレタイジングロボットには、基本的な機能から高度な機能までさまざまあり、それぞれが特定の作業環境や要求に応じたメリットを提供します。

パレタイジングロボットのベーシックな機能と用途

パレタイジングロボットのベーシックな機能は以下の通りです。

  • ロボットは製品を一箇所から別の箇所へ移動させ、特定のパターンで積み上げる
  • 製品を正確な位置に配置するための繰り返し精度を持ち、一定の品質を維持する
  • 基本的な操作やプログラム変更が容易に行えるシンプルなインターフェース

以下のような場面であれば、ベーシックな機能だけで十分活躍できます。

  • 単一製品のパレタイジング:同じ形状・サイズの製品を一定のパターンで積み上げる作業
  • 小規模生産ライン:生産量や製品バリエーションが比較的少ない
  • 初期自動化導入:手作業からの移行で、複雑な機能を必要としない生産環境

高機能なパレタイジングロボットについている機能と用途

高機能なパレタイジングロボットについている機能は以下の通りです。

  • 製品を識別し、位置や向きを認識する能力で不規則な形状の製品の取り扱いや品質検査を可能にする
  • 複数のパレタイズパターンや条件に基づいて動作を変更できる高度なプログラミング機能
  • 生産管理システムや倉庫管理システムとの統合を通じて、生産フロー全体の最適化を実現

以下のような場面では高機能なパレタイジングロボットが活躍します。

  • 多品種少量生産:多様な製品を効率的にパレタイズ
  • 高速生産ライン:生産速度が非常に速い環境で、迅速な切り替えや調整で活躍
  • フルオートメーション倉庫:在庫の自動入出庫や、生産ラインとの連携に適する

パレタイジングロボットを選定する際には、実際の作業環境や要求される処理能力を考慮し、必要な機能を備えたモデルを選択することが重要です。

これにより、効率的でコスト効果の高い生産システムの構築が可能となります。

ロボットハンドの種類

パレタイジングロボットの効率性と柔軟性を最大化するためには、適切なロボットハンドの選択が重要です。

把持ハンドと吸着ハンドは、それぞれ異なる特徴を持ち、特定の用途や作業環境に最適な解決策を提供します。

把持ハンドの特徴と用途

把持ハンドの特徴は以下の通りです。

  • 様々な形状やサイズの物体を確実に把持できるため、非常に多様な製品に適用可能
  • 重量がある物体や、滑りやすい表面を持つ物体でも確実に把持できる
  • 高い精度で製品を扱うことができるため、繊細な作業に適している

把持ハンドは以下の場面で活躍します。

  • 重量物の取扱い:建材、金属部品など、重量のある物体を安全に移動させる必要がある場面
  • 不規則な形状の製品:自動車部品や工具など、形状が複雑で一定しない製品を取り扱う場面
  • 精密な配置が求められる作業:電子部品の組み立てや、特定の配置での製品の積み上げなど

吸着ハンドの特徴と用途

吸着ハンドの特徴は以下の通りです。

  • 吸着放出の操作が迅速に行えるため、高速でのパレタイジング作業に適している
  • 平らで滑らかな表面を持つ物体に対して、確実に吸着可能
  • 構造がシンプルであり、メンテナンスが容易でコスト効率が良い

吸着ハンドは以下の場面で活躍します。

  • 箱やトレイの取扱い:食品工場や医薬品工場での、箱やトレイなどの平滑な表面を持つ製品のパレタイジング
  • シート状の物体の取扱い:ガラス板や金属シートなど、薄くて大きな物体を扱う場合
  • 多品種の製品を扱う場合:特に軽量で、表面が滑らかな製品を大量に扱う物流センターや配送センター

把持ハンドと吸着ハンドは、それぞれ独自の利点を持ち、適切に選択することでパレタイジングロボットの性能を最大限に引き出すことができます。

選択の際には、扱う製品の特性や作業環境を詳細に分析し、最も効果的なソリューションを選定することが重要です。

サポート体制と実績

パレタイジングロボットを選定および導入する際には、製品の性能や機能だけでなく、サプライヤーによるサポート体制と実績も非常に重要な要素です。

適切なサポートがあれば、ロボットの導入から運用、メンテナンスに至るまでの過程がスムーズになり、トラブル発生時の対応が迅速に行えます。

パレタイジングロボットのサポート体制として求められる最低限のポイント

パレタイジングロボットのサポート体制として求められる最低限のポイントは以下の通りです。

  • 導入後の技術的な問題に電話やメールで迅速に対応できる体制が整っていること
  • 定期的なメンテナンスや突発的な故障時の修理サービスが提供されていること
  • オペレーターやメンテナンス担当者向けのトレーニングプログラムが提供されていること
  • ロボットの運用に必要な消耗品や交換部品が容易に入手可能であること

追加であるとパレタイジングロボット導入企業が助かるポイント

パレタイジングロボット導入企業は、以下のサポートが追加であると助かります。

  • カスタマイズサービス:特定の用途や要件に合わせたカスタマイズサービスの提供
  • ソフトウェアアップデート:システムの性能向上や新機能追加のためのソフトウェアアップデートサービス
  • 長期保証サービス:標準保証期間を超える長期保証サービス
  • リモートモニタリング:ロボットの運用状況をリアルタイムで監視し、問題が発生した際に即座に通知するリモートモニタリングサービス

優れたサポート体制と実績を持つサプライヤーからパレタイジングロボットを選定することは、長期的な運用における安定性と生産性の向上に直結します。

これらのサポートが充実していることは、導入後の運用において企業が直面するであろう多くの課題を軽減し、生産活動の持続的な成功に寄与するでしょう。


ここまで、パレタイジングロボットを比較・選定する上で検討すべき項目をご紹介しました。次のセクションからは、いよいよ具体的なパレタイジングロボットのメーカーをご紹介します。

おすすめのパレタイジングロボットメーカー6選

おすすめのパレタイジングロボットメーカー6選

おすすめのパレタイジングロボットメーカーを6社紹介します。

導入を検討する際は以下の企業の商品を確認しましょう。

  • 三進金属工業(SANSHIN METAL WORKING)
  • スター精機(STAR SEIKI)
  • 安川電機(YASUKAWA ELECTRIC)
  • 不二輸送機工業(FUJI YUSOKI KOGYO)
  • ユーシン精機(YUSHIN PRECISION EQUIPMENT)
  • ファナック(FANUC)

それぞれ解説します。

三進金属工業(SANSHIN METAL WORKING)

1964年創業、本社大阪、シャーリング加工、鋼材販売からスタートしました。

自社開発のスチール棚板製造自動ラインを1972年から新設、工場の自動化に対するノウハウと投資を始めています。

保管・物流現場の省スペース化・省力化に貢献してきた、スチールラックのトップブランド「HARDY RACK」を展開しています。

高度な技術と豊富な経験・実績による、多種多様な製品ラインナップで物流、オフィス、図書館、教育現場などあらゆる産業分野に 最適な設備を提供します。

スター精機(STAR SEIKI)

1964年創業、初代自動払い落し機開発、1968年に取出ロボット「K-500」発売などをスタートしました。

以降、ファクトリーオートメーションに寄与する機械の開発に注力しています。

同社のパレタイジングロボットの特徴は以下の通りです。

  • 省スペース&有効な動線
  • 簡単教示 多品種対応他機器とI/O連動
  • 低コスト化

安川電機(YASUKAWA ELECTRIC)

1915年創業、三相誘導電動機の製造からスタートしました。

電動機、モーターを軸に様々な機械を開発し、パレタイジングロボットにも注力しています。

同社のパレタイジングロボットの概要は以下の通りです。

肥料、飼料、食料などの袋物製品や、ダンボール、ボトルケース、建材など、小物から重量物までの移載やパレットへの積み上げに最適化したロボットです。

コンパクトな 80キログラム可搬タイプから、広い動作範囲の800キログラム可搬タイプまで充実のラインアップで様々な搬送物に対応します。

不二輸送機工業(FUJI YUSOKI KOGYO)

不二輸送機工業は山口県で創業した機械メーカーで、1944年から運搬機械や搬送装置を製造しています。

総合パレタイジングメーカーとして、マテハン作業に必要な機能を集約したロボットパレタイザ「フジエース」の開発・製造・提供を行っています。

同社のパレタイジングロボットは袋や箱、P箱など様々な商品の積付けを実現します。ロボットアームだけでなくロボットハンドも取り扱っているため、課題や扱う商品に対して適したパレタイジングロボットシステムを提供しています。

ユーシン精機(YUSHIN PRECISION EQUIPMENT)

ユーシン精機は1971年に京都で創業した機械メーカーで、取り出しロボットの開発から始まった企業です。

その技術を活用して、省スペースかつフリーアクセスでレイアウトを自由に組み替えられるパレタイジングロボットを製造・販売しています。

複数方向へのアクセスを実現することで、ガントリー型よりも柔軟、かつ多関節ロボット型よりも小さなスペースでのパレタイジングを実現します。

低天井タイプもラインナップしていて、積付け天井が低いスペースでもパレタイジングが可能です。

ファナックファナック(FANUC)

ファナックは1972年に設立された会社で、元々は富士通のNC部門でした。

日本の民間で初めてとなるNCとサーボの開発に製造したことから、工作機械内での存在感を増しており、今では様々な業界で活用されるロボットアームやシステムを開発・製造・販売しています。

同社のロボットアームはパレタイジングロボットとしても活用されていて、100キログラムを超える貨物重量も軽々持ち上げるキャパシティを誇っています。