超音波カッター

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超音波カッターとは、超音波振動を利用して金属やプラスチックなどの材料を切断する装置です。

超音波カッターの原理は、超音波発生器から送られた高周波電流を、超音波変換器で機械的振動に変換し、ホーンと呼ばれる増幅器を通して刃先に伝えることです。

刃先は高速で振動し、被切断材に圧力をかけると、摩擦熱や応力集中によって切断面が融解または破壊されます。

超音波カッターの特徴は、以下のように挙げられます。

  • 切断速度が速く、切断面が滑らかでバリが少ない
  • 切断時の熱影響が小さく、材料の変質や変形が少ない
  • 切断時の音や粉塵が少なく、環境に優しい

 

超音波カッターは便利ですが、いくつかある種類の中から正しい選び方をしなければ貴社の用途に合わないものを選んでしまう可能性があります。

今回の記事では、超音波カッターの種類やそれぞれの強みと弱み、貴社に最適な選び方とおすすめのメーカー企業の紹介・比較を行います。

目次

4種類の超音波カッター

超音波カッター4つの種類と強み・弱みを比較解説

超音波カッターは、自動車や航空機などの工業分野や、医療や食品などの生活分野で広く利用されています。

超音波カッターの応用例としては、以下のようなものがあります 。

  • 自動車のダッシュボードやドアパネルなどの内装部品の切断や穴あけ
  • 航空機の複合材料やハニカム構造の切断や穴あけ
  • 医療用のカテーテルや人工血管などの切断や溶着
  • 食品のチーズやケーキなどの切断や分割

 

様々な種類がありますが、超音波カッターは以下の4種類に分けられます。

  • 業務用(工業用)超音波カッター
  • フットスイッチ型超音波カッター
  • 手元スイッチ型超音波カッター
  • TAF回路搭載超音波カッター

 

業務用(工業用)超音波カッター

工業用超音波カッターとは、超音波振動によって切断時の抵抗を大幅に軽減し、硬い材料や厚い材料のカット、バリ取りなどを行うことができる工業用の切断装置です。

特に大量の材料を一括で切断する場合に便利で、、200mm程度までの幅の製品を一度にズバッとカットできます。

発振器と振動子と刃物の組み合わせによって、切れ味や適応素材が変わります。

発振器は振動子に電圧を送り、振動子は刃物を高速に振動させます。

超音波カッターは、樹脂、ゴム、金属箔、フィルム、シート、布、複合材料など、様々な材料に対応できます。

他の切断機の代わりに業務用(工業用)超音波カッターを活用すると、以下のようなメリットがあります。

  • 切断面が綺麗で、切り粉や白化がほとんど発生しない
  • 切断時の力が少なく、作業効率が高まる
  • ハイパワーでもコンパクトなユニット構造で、自動機やロボットへの搭載が容易

 

切断する素材が上記3つに当てはまる場合は、業務用(工業用)超音波カッターの使用がおすすめです。

フットスイッチ型超音波カッター

フットスイッチ式超音波カッターとは、足でスイッチを操作することで、超音波カッターの電源をON/OFFすることができるタイプの超音波カッターです。

この超音波カッターは、主に両手を使用する作業や、素材の大きさや形状によってカットする位置や角度を変える必要がある作業に適しています。

例えば、布やレザー、ゴム、プラスチックなどの柔らかい素材のカットや、カーボンやガラスなどの複合素材のカットに向いています。

超音波カッターの中でもフットスイッチ型超音波カッターを使用することで、以下のメリットがあります。

  • 両手を自由に使うことができる
  • 操作が簡単で、初心者でも使いやすい

 

手元スイッチ型超音波カッター

手元スイッチ型超音波カッターとは、ハンドピースにプッシュスイッチを備えた超音波カッターのことです。

この超音波カッターは細かなカッティング作業や、素材の厚みや硬さによってカットする力を調整する必要がある作業に適しています。

例えば、紙やフィルム、発泡スチロールなどの薄い素材のカットや、金属やセラミックなどの硬い素材のカットに向いています。

手元スイッチ型超音波カッターを活用することで、以下のメリットがあります。

細かなカッティング作業が可能
刃が物に触れていない状態で発振を開始することができる
ハンドピースが軽量でコンパクトなので、操作性や携帯性に優れている

TAF回路搭載超音波カッター

TAF回路搭載超音波カッターとは、切断する素材に応じて出力パワーを自動で調整する機能を持った超音波カッターです。

TAFとは「トランスアンプフィードバック」の略で、超音波カッターの刃先と素材の間のインピーダンス(電流の流れやすさ)を測定し、最適な振動数と出力をコントロールする回路です。

このカッターは、熱に弱い素材や薄い素材を切断する場合や、素材の種類や厚さが頻繁に変わる場合は、TAF回路搭載超音波カッターを選ぶと便利です。

TAF回路搭載超音波カッターを活用することで、以下のメリットを享受できます。

  • 熱に弱い素材や薄い素材を切断する際に、摩擦熱による溶けや変形を防ぐことができる
  • 切断する素材の種類や厚さを気にせず、同じ刃先で幅広い素材を切断できる
  • 出力パワーが自動で最適化されるため、電力の消費量が抑えられる

 

ここまで、超音波カッターの種類について解説しました。

次のセクションからは、超音波カッターを活用するメリットとデメリットについて解説します。

超音波カッターの導入に悩んでいる場合は、次のセクションを読み進めてください。

超音波カッターを活用するメリットとデメリット

超音波カッターのメリット・デメリット

超音波カッターは、適した素材を簡単に、きれいに切断できるすぐれものです。

しかし、メリットがある一方でデメリットもあるので、貴社でメリットを最大限享受できるか確認する必要があります。

メリット

超音波カッターを導入すると、以下の3つのメリットがあります。

  • きれいに切断が可能でバリが少ないこと
  • 切断力が高いこと
  • 切断速度が速いこと

 

きれいに切断が可能でバリが少ないこと

超音波カッターは摩擦熱を利用して素材を溶かしながら切断するため、切断面が滑らかで、バリが少なく、非常にきれいに仕上がります

この技術の原理は、超音波振動が素材に高速で摩擦を生じさせ、その摩擦によって発生する熱で素材を溶かしながら切断することにあります。

これは、特に熱によって容易に溶解するプラスチックや合成樹脂、複合材料などに有効です。

これらの素材は熱によって柔らかくなり、切断時に滑らかな面を生み出しやすくなります。

例えば、プラスチック製品、合成繊維、ゴム、複合材料などの加工において、超音波カッターは非常に有効です。

これらの素材は超音波カッターによって精密かつ滑らかに切断することができ、例えば自動車部品、医療機器、電子機器の部品などの製造において、高品質な仕上がりが求められる場面で特に重宝されます。

切断力が高いこと

超音波カッターは超音波振動によって切断物の分子結合を破壊し、切断抵抗を低減します。

分子結合が破壊されることで、切断抵抗が低減され、より少ない力で素材を切断できるようになります。

これは、特に密度が高く硬い素材や、従来の方法では切断が難しい素材に対して有効です。

例えば、硬質プラスチック、複合材料、セラミックス、ガラス繊維強化プラスチック(GFRP)などの硬い素材は、超音波カッターを使用することで効率良く、精密に切断することができます。

これは、航空宇宙産業や自動車産業、電子機器製造などの分野で、高精度で複雑な形状の部品製造において特に効果的です。

切断速度が速いこと

超音波カッターは高速振動で切断速度が速く、生産性が非常に高くなります

超音波カッターが発する高速振動により、素材に対する摩擦と抵抗が減少し、切断プロセスが加速されます。

例えば、繊維や薄いプラスチックシート、紙製品などの軽量で柔軟な素材は、超音波カッターによって非常に迅速に切断できます。

これは、衣料品製造、包装業界、紙製品の製造など、迅速な生産が求められる産業において特に大きなメリットをもたらします。

デメリット

一方で、超音波カッターには以下のデメリットもあるので、注意が必要です。

  • 切断できる素材が限られていること
  • 切断できる厚みに制限があること
  • 対象物や刃が変形するリスクがあること

 

切断できる素材が限られていること

この制限の理由は、超音波カッターが利用する切断メカニズムにあります。

超音波振動は、特に熱によって形状が変化しやすい素材や柔らかい素材に対して効果的ですが、金属やガラスのような硬い材料は、これらの振動による影響を受けにくいため、効率的に切断することが困難です。

また、木材や薄いゴムのように熱に敏感な素材は、超音波振動によって焦げたり、適切に切断されなかったりする可能性があります。

例として、金属板やガラス製品は、超音波カッターでは切断することが難しいです。

これらの素材は、一般的には機械的な切断方法やレーザーカットなどの別の技術を用いて加工されます。

木材も同様に、超音波カッターでの切断は不適切であり、従来の切削工具や電動のこぎりが一般的に使用されます。

逆に、超音波カッターはプラスチック、合成樹脂、繊維、薄いゴムシート、紙などの軽量で柔軟な材料に非常に適しています

これらの材料は超音波振動によって効率的に切断でき、衣料品製造、包装業界、紙製品の製造などで有効です。

超音波カッターはこれらの素材を迅速かつ精密に切断し、製品の品質を向上させることができます。

切断できる厚みに制限があること

超音波カッターは、切断できる素材の厚みに制限があります。特に、ある程度以上の厚さを持つ素材は、超音波カッターでの切断が難しくなる傾向があります。

この制限の主な理由は、超音波振動の性質と効率にあります。

超音波振動は、表面近くの素材を効果的に切断できますが、振動のエネルギーが素材の厚みを通して均等に伝わることが難しいため、特定の厚さを超えると効率が低下します。

特に、厚みがある素材では、振動が中心部まで十分に伝わらず、切断が不均一になることがあります。

例えば、5mm以上の厚さを持つ樹脂や厚手のフォーム素材は、超音波カッターでの切断に適していません

これらの素材では、切断面が不均一になったり、完全に切断できなかったりする可能性があります。

逆に、薄いプラスチックシート、繊維、紙、薄手のゴムなどの薄い素材は超音波カッターに非常に適しています。

これらの素材は超音波振動によって効率的に切断でき、衣料品製造、包装業界、紙製品の製造などで有益です。

超音波カッターはこれらの素材を迅速かつ精密に切断し、高品質な製品を提供するのに役立ちます。

対象物や刃が変形するリスクがあること

超音波カッターの使用において、切断面や刃先が高温になることで、切断物や刃物が変形したり損傷したりするリスクがあります。

このリスクは、超音波カッターが摩擦熱を利用して素材を切断するために生じます。

超音波振動により発生する摩擦熱は、切断面や刃先を高温にし、特に熱に敏感な素材や薄い素材の場合、変形や損傷の原因となり得ます。

また、長時間の使用や適切な冷却が行われない場合、刃自体が過熱して変形することもあります。

ここまで、超音波カッターのメリットとデメリットを解説しました。次のセクションでは、貴社に最適な超音波カッターの選び方について解説します。

貴社の工場や用途に最適な超音波カッターをお探しの方は、次のセクションに読み進めてください。

最適な超音波カッターの選び方|5つのステップ

超音波カッターの選定方法5つの選定基準

超音波カッターには様々な種類があり、選び方を間違えてしまうと貴社の用途から外れた種類を選んでしまうリスクがあります。

そんな可能性を減らすためにも、以下の5つのステップを踏んで、貴社に最適な超音波カッターを選びましょう。

  • 切断する素材(プラスチック、食品など)
  • 切断する対象物の厚み
  • 超音波カッターの周波数
  • 超音波カッターの振幅
  • 切断時の冷却温度

 

切断する素材(プラスチック、食品など)

音波カッターの効率と性能が切断する素材の種類に大きく依存するため、切断する素材を考慮する必要があります。

特定の素材は超音波振動によって効果的に切断できますが、他の素材では効果が低いか、または全く適していない場合があります。

例えば、繊維、薄いプラスチック、合成樹脂、紙製品、薄いゴムなどの柔軟で熱に敏感な素材に最適です。

これらの素材は、超音波振動によって効率的に切断でき、衣料品製造、包装業界、紙製品の製造などで利用されます。

逆に、硬い金属やガラス、厚い木材など、硬度が高い素材や熱に対して強い素材は超音波カッターには不適切です。

また、厚みがある素材や、熱によって変形や焦げが生じやすい素材も適していません。

今回ご紹介している種類の超音波カッターでは、それぞれ以下のような素材の切断を得意としています。

  • 工業用超音波カッター: 大量生産に適しており、特にプラスチックやゴム製品の連続切断に有効
  • フットスイッチ型超音波カッター: 精密な操作が必要な場面や、手作業での小規模な生産に最適
    (例:細かい繊維製品やアート作品の切断など)
  • 手元スイッチ型超音波カッター: 操作性が高く、複雑な形状や小さな部品の切断に最適
  • TAF回路搭載超音波カッター: 高い切断精度が求められる場合や、振動の調整が重要な場面に最適

 

切断する対象物の厚み

超音波カッターは、対象物の厚さによって切断速度と品質が変わります

厚い素材を切断すると、摩擦力と抵抗の増加で切断速度が低下し、品質も悪化する傾向にあります。

切断時の刃先温度上昇は、刃の摩耗や対象物の溶着や焦げのリスクを高め、刃の寿命を縮めます。

一方、厚みのある素材は切断後の形状安定性が向上し、仕上げ作業が軽減されますが、切断速度の低下や品質の低下、コスト増加などのデメリットもあります。

逆に薄い対象物を切断する場合、切断速度が高速になり、切断時間が短くなります

また、切断品質が向上し、切断面に溶着や焦げが発生しにくくなることや、刃先の摩耗が遅くなることです。

これらのメリットは、切断コストの削減や刃先の交換頻度の減少につながります。

超音波カッターの周波数

超音波カッターの周波数とは、刃先が1秒間に振動する回数のことです。周波数が変動すると、切断能力や切断面の状態が変わります

一般的に、周波数が高いほど切断能力が高く、切断面が滑らかになります。しかし、周波数が高すぎると、刃先の摩耗が早くなったり、切断対象の素材が溶けたり、発振器や振動子の発熱が大きくなり、冷却も必要になったりします。

逆に、周波数が低い超音波カッターの場合、切断力が高くなり、厚い材料や硬い材料を切断できる他、発振器や振動子の発熱が小さくなり、冷却が不要になります。

しかし、周波数が低いと切断面が荒くなり、切り粉や煙が多くなります。

また、切断音も大きくなるデメリットがあります。

なお、一般的な低周波数と高周波数の数値定義は以下の通りです。

  • 低周波:20kHz – 30kHz
  • 高周波:30kHz – 40kHz以上

 

正確な周波数は各超音波カッターの仕様書を確認する必要がありますが、一般的な傾向として、各種類の超音波カッターは以下の周波数であることが多いです。

  • 工業用超音波カッター:強い切断力を実現するため20kHzから30kHzの範囲の周波数を使用
  • フットスイッチ型超音波カッター: 細かい制御が必要な作業に使用されるため、30kHz以上の周波数を使用
  • 手元スイッチ型超音波カッター: 細かい作業に適しているため、このタイプも高周波数(30kHz以上)を使用
  • TAF回路搭載超音波カッター:周波数の調整機能を持っていることが多く、20kHzから40kHz以上の広範な周波数範囲をカバー可能

 

超音波カッターの振幅

超音波カッターの振幅とは、カッター刃の先端が一定時間内に行う往復運動の最大変位量のことです。振幅は発振器のボリュームで設定することができます。

振幅が大きい超音波カッターの場合、切断速度が速くなり、切断面が滑らかになるため、切断抵抗が大きい材料や厚い材料に適しています

一方で、振幅が大きいと発振器の消費電力が増え、発熱や過負荷のリスクが高まる他、刃物の摩耗や破損が早くなったり切断面に凹凸が生じたりするケースもあります。

逆に、振幅が小さい超音波カッターの場合、発振器の消費電力が少なく、発熱や過負荷のリスクが低くなったり刃物の摩耗や破損が遅くなったりする他、切断面に凹凸が生じにくくなります。

一方で、振幅が小さいと切断速度が遅くなり、切断面が粗くなります。そのため、切断抵抗が小さい材料や薄い材料にしか適しません

一般的に、振幅の大小は以下のような数値で分けられます。

  • 小さい振幅: 通常、10μmから20μmの範囲
  • 大きい振幅: 30μmから50μm、あるいはそれ以上の範囲

 

振幅の大小は各超音波カッターの仕様書を確認する必要がありますが、超音波カッターの種類によって大まかに以下のような傾向があります。

  • 工業用超音波カッター:大規模な生産や厚い素材の切断に使用されるため、比較的大きな振幅(例えば30μmから50μm)を持つ
  • フットスイッチ型超音波カッター: 精密作業に適しているため、より小さい振幅(例えば10μmから25μm)を使用
  • 手元スイッチ型超音波カッター: これらも精密な切断に適しており、一般に小さい振幅(10μmから25μm)を使用
  • TAF回路搭載超音波カッター: TAF回路搭載型は振幅の調整が可能で、幅広い範囲の振幅(小さいから大きいまで)をカバー

 

切断時の冷却温度

超音波カッターは、刃物を高速で振動させて材料を切断しますが、その際に発生する熱は刃物や振動子に悪影響を及ぼす可能性があります。

そのため、冷却温度を適切に調整することで、切断性能や刃物の寿命を向上させることができます

冷却温度が高いと、刃物や振動子の温度が上昇し、熱膨張や熱応力によって振動特性が変化したり、損傷したりするリスクが高まります。

また、切断面に熱が伝わり、材料の溶融や焦げが発生する可能性もあります。

冷却温度が低いと、刃物や振動子の温度が下がり、熱収縮や熱応力によって振動特性が変化したり、損傷したりするリスクが低下します。

また、切断面に熱が伝わらず、材料の溶融や焦げが抑制されます。

機械や用途によって冷却温度は変動しますが、一般的な冷却温度の高低は以下の数値基準で考えることが多いです。

  • 「低い」冷却温度の基準: 20℃以下
  • 「高い」冷却温度の基準: 25℃から35℃程度の範囲

 

当記事でご紹介している種類の超音波カッターは、それぞれ以下の温度で冷却していることが一般的です。(製品によって差異がございます)

  • 工業用超音波カッター:熱に強い素材に対しては25℃〜35℃程度、繊細な素材を扱う場合は15℃〜20℃程度
  • フットスイッチ型超音波カッター:繊細な素材を切断するため15℃〜20℃程度
  • 手元スイッチ型超音波カッター:精密な作業をするため、15℃〜20℃程度
  • TAF回路搭載超音波カッター:幅広く調整するため15℃〜35℃まで、幅広い範囲が可能

 

ここまで、超音波カッターを選ぶための5ステップを解説しました。

次のセクションでは、具体的に各種類の超音波カッターを製造するメーカーの比較をご紹介します。

貴社に最適な超音波カッターのメーカーを知りたい方は、ぜひ次のセクションを読み進めてください。

超音波カッターを製造するおすすめのメーカー6社比較

超音波カッターを製造するおすすめのメーカー6社比較

超音波カッターを製造するメーカーはいくつかありますが、その中でも主要なメーカーとの比較は以下の通りです。

業務用
(工業用)
超音波カッター
フット
スイッチ型
超音波カッター
手元
スイッチ型
超音波カッター
TAF回路搭載
超音波カッター
主な用途
本多電子 ホビー、プラスチック
樹脂切断など
ナカニシ 布、ゴム、フィルム、
プラスチック、ウレタン、
プリント基板のパターン修正等
日本アレックス 食品、樹脂、不織布、
プラスチックなどのバリ取り
ソノテック カーボン、樹脂、フィルム、
段ボールなどの切断
スズキ 織布・マスク用耳紐
プラスチックなどの切断
愛工舎製作所 ケーキなど食品の切断

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本多電子

本多電子は、1956年に創業した超音波応用製品の総合専門企業です。

超音波洗浄機・魚群探知機・顕微鏡などのマリン製品、産業製品、メディカル製品、セラミックス製品などを開発・製造しています。

超音波のコア技術となる圧電セラミックスを独自開発し、目的に適した超音波振動子の自社製造をしています。

本多電子は、超音波カッターとして、以下の2種類の製品を提供しています。

  • 超音波カッター(UCシリーズ):食品やゴムなどの柔らかい素材を切断
  • 超音波カッター(UHシリーズ):繊維やプラスチックなどの硬い素材を切断

 

また、同社の超音波カッターは、以下のような業界に納入されています。

  • 食品業界:チーズやケーキなどの食品の切断
  • 繊維業界:カーペットやカーテンなどの繊維製品の切断
  • プラスチック業界:パイプやシートなどのプラスチック製品の切断
  • 消防署:火災原因調査としても使用可能

 

ナカニシ

ナカニシは、1930年に創業し、1951年に設立された超高速回転技術をコアとする企業です。

歯科医療用製品、外科医療用製品、一般産業用製品の3つの領域で事業を展開しており、東京証券取引所に上場しています。

同社の超音波カッターには、以下のような種類があります。

  • 超音波カッター ULTRASONIC CUTTER:超音波振動を発生させるハンドピースと、切断用の刃先を交換できるカッターユニットからなる超音波カッター
  • 超音波カッター ULTRASONIC CUTTER ROBOT:カッターユニットを自動的に移動させることができるロボットアームを備えた超音波カッターのロボットシステム

 

特に超音波カッターULTRASONIC CUTER ROBOTのロボットアームには、6軸の自由度と高い精度を持ち、切断パターンや速度などをプログラムできるコントローラーが付属しています。

ナカニシの超音波カッターは、以下のような業界に納入されています。

  • 自動車業界:カーボンファイバーやガラスファイバーなどの複合材料の切断
  • 航空宇宙業界:チタンやアルミニウムなどの金属材料や、カーボンファイバーなどの複合材料の切断
  • 電子機器業界:プリント基板や半導体などの電子部品の切断に使用

 

日本アレックス

日本アレックスは、1991年に設立された超音波機器のパイオニアです。

超音波洗浄機、超音波溶着機、超音波ホモジナイザー、超音波脱泡機、超音波カッター、検査装置など、様々な超音波応用機器の開発、設計、製作、販売を行っています

環境エネルギー、超音波を独創し、お客様のアイデアを実現する企業を目指しています。

同社は、超音波カッターの直販サイトで、以下の種類の超音波カッターを扱っています。

  • 超音波カッター(ハンディタイプ):持ち運びや操作が容易
  • 超音波カッター(ハンディタイプ・高周波):高周波(40kHz)の超音波振動を与えられる
  • 超音波カッター(ハンディタイプ・高出力):高出力(300W)の超音波振動を与えることで、より厚い素材や硬い素材の切断に対応可能

 

日本アレックスの超音波カッターの納入事例は、以下のような業界にあります。

  • 食品業界:チーズやケーキ、チョコレート、パン、肉、魚などの食品の切断
  • 医療業界:ガーゼや包帯、手術用布などの医療用品の切断
  • 工業業界:ゴムやプラスチック、金属やセラミックなどの工業用素材の切断

 

ソノテック

ソノテックは、超音波加工機の製造・販売メーカーです。

超音波カッター、超音波研磨機、基板修正機、彫金・クラフト工具などの製品を提供しています。

同社の超音波カッターは、カーボンプリプレグ、カーボンファイバー、ポリプロピレン、フィルム、ダンボール、皮革、スポンジなどの様々な素材を切断することができます。

超音波研磨機は、リブ溝や底面の研磨、基板修正、彫金などの用途に適しています。

同社は、以下の種類の超音波カッターを扱っています。

  • STC-1000:最も汎用性の高い超音波カッターで、刃物の交換が容易
  • STC-2000:高速で高精度な切断が可能な超音波カッター
  • STC-3000:高硬度の素材や厚みのある素材の切断に最適

 

ソノテックの超音波カッターは、以下のような業界や用途に納入されています。

  • 自動車:自動車内装材のトリミングや成形、カーボンプリプレグの切断
  • 航空宇宙:航空機やロケットの部品や構造材の切断や成形
  • 医療:医療用ガーゼやバンドエイド、人工皮膚などの切断や加工

 

スズキ

スズキは、自動車、バイク、船外機などの製造販売を行う日本の大手企業です。

産業機器部門では、超音波カッター、超音波ホッチキス、超音波溶着器などの超音波製品を開発・提供しています。

同社の超音波カッターは、自動車部品、フィルム、シート、布、複合材料やカット面の美しさが求められるプラスチックなどに最適なカッティング機器です。

スズキは、超音波カッターの製品として、以下の3種類をラインナップしています。

  • SUW-30CT/CTL:フィットスイッチ式で両手を使用する作業に最適
  • SUW-30CD:手元スイッチ型で細かなカッティング作業が可能
  • SUW-30CMH:自動機・ロボットに対応し、省人化に威力を発揮

 

スズキの超音波カッターは、以下のような業界に納入されています。

  • 自動車業界:バンパー、マルチマット、エアバッグ、シートベルトなどのカット
  • 電子・電気業界:フィルム、シート、ケーブル、チューブなどのカット
  • 医療・衛生業界:ガーゼ、包帯、マスク、手袋などのカット

 

愛工舎製作所

愛工舎製作所は、食品機械の製造・輸入・販売、化学ミキサーの製造・販売、開業相談を事業内容とする会社です。

創業は1938年で、現在は埼玉県戸田市に本社を構えています。

同社が扱っている超音波カッターは、以下の2種類です。

  • 超音波カッター「アイコー・ウルトラソニックカッター」:チーズやバターなどの高脂肪食品や、チョコレートやマシュマロなどの粘着性の高い食品を切断
  • 超音波カッター「アイコー・ウルトラソニックスライサー」:パンやケーキなどの焼き菓子や、ハムやソーセージなどの肉製品を切断

 

愛工舎製作所は、以下のような業界に製品を納入しています。

  • 製菓・製パン:ケーキやパンなどの焼き菓子や、チーズやチョコレートなどのフィリングやトッピングの切断
  • 食品・化学工業:ハムやソーセージなどの肉製品や、チーズやバターなどの乳製品を切断
  • 学校・公共施設:学校給食や病院食などの大量調理