射出成形機

【2026年版】射出成形機とは? おすすめメーカーや種類、仕組み・構造、選び方を徹底解説

射出成形機

射出成形機の導入は、単なる設備投資にとどまりません。製品の品質や生産性、量産体制、さらには運用コストにも影響するため、慎重に検討したい設備のひとつです。

とはいえ、実際に比較検討を始めると、「どの方式が自社に合うのか」「メリット・デメリットは何か」「メーカーごとに何を見比べるべきか」など、悩みどころは意外に多いものです。

本記事では、射出成形機の基本情報から、代表的な方式の違い、導入前に把握しておきたいメリット・デメリット、選定時のポイント、さらにおすすめメーカーの紹介を整理して解説します。ぜひ最後までご覧ください。

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2026/3/31更新 表記などコンテンツの一部修正

【2026年版】射出成形機の基本情報を解説

射出成形機の基本情報を解説

本章では、まず射出成形機の基本情報を確認します。射出成形機とは何か、どのような構造で成形を行うのかを順に見ていきます。

そもそも射出成形機とは?

射出成形機は、プラスチック材料を加熱・溶融し、金型内へ射出することで所定の形状に成形するための設備です。

また、一般的な射出成形機は、射出ユニット、型締ユニット、コントローラーという3つの主要装置で構成されています。

射出ユニットは材料を可塑化して金型へ送り込み、型締ユニットは成形中に金型を閉じた状態で保持します。コントローラーは温度や圧力、射出速度、時間などを制御し、安定した品質を保つ役割を担います。

射出成形機の仕組みや構造を確認

射出成形機の主な構造は、プラスチックを投入するホッパー、材料を溶かして送り出すシリンダーやスクリュー、溶融樹脂を金型へ送るノズル、そして金型を開閉・保持する型締ユニットなどの組み合わせで成り立っています。

成形工程は、金型を閉じる型締め、材料を加熱・溶融する可塑化、ノズルを介して金型へ樹脂を送り込む射出と保圧、その後の冷却、型開き、取り出しという流れで進みます。

これらの工程を自動で繰り返せることが射出成形機の大きな特長であり、複雑な形状の樹脂部品でも高い再現性で量産しやすい点が広く活用されています。

6種類の射出成形機を紹介!各タイプの強みを確認

6種類の射出成形機を紹介!各タイプの強みを確認

ここでは、射出成形機を理解するうえで押さえておきたい代表的な方式を紹介します。なお、射出成形機の分類には、駆動方式で見る考え方と、可塑化・射出機構で見る考え方があります。本章では、その両面を踏まえ、現在の主流方式と従来から知られる機構方式をあわせて整理します。

油圧式射出成形機

油圧式射出成形機は、油圧の力で各部を駆動する方式です。比較的幅広い成形条件に対応しやすく、大型成形や高い出力が求められる場面で比較対象になることがあります。

厚肉製品や比較的大きな製品を扱う際にも検討しやすく、成形条件の自由度を確保しやすい点が強みです。一方で、電動式と比べると、消費電力や騒音、作業環境への配慮が必要になる場合があります。

電動式射出成形機

電動式射出成形機は、サーボモーターを用いて各部を制御する方式です。高い再現性と安定した成形条件を確保しやすく、精密成形やクリーン性が求められる分野で多く使われています。

低騒音かつクリーンな運転環境を確保しやすいため、医療機器、食品容器、電子部品など、精密さや衛生面が求められる分野で採用されやすいのが特長です。また、条件によってはサイクル短縮や省エネルギー化につながる場合もあります。

ハイブリッド式射出成形機

ハイブリッド式射出成形機は、電動と油圧の機構を組み合わせた方式です。双方の利点を活かしながら、必要な性能に応じてバランスを取りやすい点が特徴です。

電動式の制御性や省エネルギー性を活かしつつ、油圧式が得意とする出力面も取り込みやすいため、幅広い成形ニーズに対応しやすい方式といえます。

プランジャー式射出成形機

プランジャー式射出成形機は、比較的古くから用いられてきた方式です。構造が比較的シンプルで、高圧射出を行いやすい一方、現在の量産用途では主流とは言いにくい面もあります。

現在では小型機や一部用途で見られる方式ですが、構造が比較的単純である点は特長のひとつです。導入時には、対象材料や求める品質水準との適合を見極める必要があります。

プリプランジャー式射出成形機

プリプランジャー式射出成形機は、スクリューで材料を溶融・計量した後にプランジャーで射出する二段階構造を採る方式です。

溶融と射出の役割を分けることで、射出圧力の安定化や計量精度の確保を図りやすいのが強みであり、用途によっては重量や寸法のばらつきを抑えたい製品で検討対象になります。

スクリュー式射出成形機

スクリュー式射出成形機は、現在の射出成形で広く用いられている代表的な方式です。材料の可塑化、混練、計量、射出を効率よく行いやすく、多様な樹脂材料に対応できます。

高い混練性を備え、幅広い材料や成形条件に対応しやすいため、現在の主流方式として広く利用されています。スクリューやシリンダーの仕様を変更することで、用途に応じた対応力を持たせやすい点も魅力です。

他の成形方法と比較した際のメリット・デメリットを解説

他の成形方法と比較した際のメリット・デメリットを解説

射出成形は、押出成形やブロー成形などの他工法と比べても、複雑形状の再現性や量産適性に強みを持ちやすい成形法です。一方で、初期投資や金型依存の大きさといった注意点もあります。ここでは、射出成形機ならではのメリットとデメリットを順番に整理します。

射出成形機のメリット

射出成形機の大きなメリットとしてまず挙げられるのは、複雑な形状に対応しやすいことです。金型設計を適切に行えば、細かなディテールを持つ製品でも高い再現性で成形しやすくなります。

次に、大量生産との相性がよいことも大きな強みで、一度条件が安定すれば、同じ品質の成形品を繰り返し生産しやすくなります。また、後工程の組み立てや仕上げを抑えやすく、一度の成形工程で形状をまとめやすい点も利点です。

さらに、使用できる材料の幅が広く、汎用樹脂からエンジニアリングプラスチック、各種コンパウンド材まで用途に応じた材料選定を行いやすい点も見逃せません。最後に、金型による成形精度が高く、細部まで仕上げやすいことが品質面でのメリットとして挙げられます。

射出成形機のデメリット

一方で、射出成形機の導入では、設備本体と金型の初期投資が大きくなりやすい点に注意が必要です。特に量産前提で金型を製作する場合、立ち上げ時の負担は小さくありません。

また、金型の設計や製作、成形条件の最適化には高度な知識が求められます。製品形状や材料特性、ゲート設計、冷却設計などが品質に直結するため、設備だけでなく運用面の体制づくりも重要です。

さらに、製品サイズや形状によっては必要な型締力や射出容量が大きくなり、設備規模や金型サイズの制約を受けることがあります。大型製品にも対応は可能ですが、必要仕様やコストとのバランスを慎重に見極めることが重要です。

加えて、運転条件や設備構成によっては消費電力や保守費用も無視できません。長期的に運用するうえでは、機械本体だけでなく、金型の摩耗やメンテナンス負担も含めて検討する必要があります。

自社の悩みを解決する射出成形機の選び方を解説

自社の悩みを解決する射出成形機の選び方を解説

射出成形機を導入する際は、生産する製品のサイズや形状だけでなく、使用材料、必要な生産量、品質要求まで含めて、各種仕様を総合的に見極める必要があります。ここでは、射出容量、型締力、射出圧力、射出速度の4つの項目に注目して、選定時のポイントを解説します。

射出容量の見極めが重要

射出容量は、1回の射出で扱える樹脂量の目安となる重要な仕様です。

成形品の重量やランナーを含めた必要樹脂量に対して容量が不足すると、十分な充填が難しくなる場合があります。一方で、容量が大きすぎるとシリンダー内で樹脂が長く滞留し、変色や物性低下などのリスクが高まることがあります。

逆に小さい容量の射出成形機では大型成形品への対応が難しくなる場合があり、生産の柔軟性が損なわれる可能性もあります。

最適な射出容量を選ぶには、製品重量、材料特性、成形条件に対して適切なバランスを取ることが重要であり、品質の安定化と生産効率の両立につながります。

型締力の正しい設定が不可欠

型締力とは、成形時に金型を閉じた状態で保持するために必要な力です。

高い型締力は大きな射出条件にも対応しやすくなりますが、その分だけ消費電力が増え、設備への負荷も大きくなりがちです。

一方で型締力が不足すると、成形中に金型がわずかに開いてバリが発生するなどの不具合につながる可能性があります。

製品の投影面積や樹脂の流動性、成形条件に見合った型締力を設定し、品質、設備負荷、金型寿命のバランスを踏まえて最適な射出成形機を選びましょう。

射出圧力のバランスに注目

射出圧力は、溶融樹脂を金型内へ充填する際に必要となる条件のひとつです。

高い圧力が必要な製品もありますが、常に高圧であればよいわけではありません。材料、肉厚、流動長、ゲート形状などによって適正値は変わります。

一方で圧力が不足すると、ショートショットなどの充填不良につながる場合があり、逆に過大な条件は設備や金型への負荷増加につながることがあります。

製品形状と材料特性に応じて必要な充填性を確保しつつ、過度な負荷を避けられる条件で選定することが大切です。

射出速度のコントロールがカギ

射出速度は、溶融した樹脂をどのくらいの速さで金型内に送り込むかを示す重要な指標です。

薄肉品や流動長の長い製品では高速側が有利になる場合がありますが、速すぎると焼けや外観不良、せん断による材料ダメージの原因になることもあります。

反対に、低速側が適する製品もありますが、遅すぎると充填不良や外観面のトラブルにつながる可能性があります。

扱う材料や求める品質によって最適な速度条件は変わるため、成形サイクルだけでなく品質安定性も含めてバランスよく制御できることが重要です。

【企業紹介】射出成形機を製造しているおすすめのメーカー

【企業紹介】射出成形機を製造しているおすすめのメーカー5社

射出成形機は、日本国内だけでも複数の有力メーカーが製造・販売しており、それぞれ得意とする分野や製品構成が異なります。ここでは5社のメーカーについて、概要や主な製品分野、特徴、主な対応業界を比較して紹介します。

※JET-Roboticsの問い合わせフォームに遷移します。
※一部メーカーとは提携がない場合がありますが、ユーザー様に最適なご案内ができるよう努めています。

住友重機械工業

会社名 住友重機械工業
主要製品 射出成形機、変減速機、環境プラント、産業機械、建設機械、造船など
特徴 ダイレクトドライブの全電動機やZero-moldingなどの先進技術をリード
主な対応業界 電気・電子関連、容器・食品関連、自動車関連など

住友重機械工業は、射出成形機を含む幅広い産業機械を手がける総合重機械メーカーです。

精密成形やハイサイクル成形に強みがあり、全電動機やZero-molding関連技術を通じて、高品質化と生産性向上の両立を図りやすい点が特長です。量産性と安定性を重視する現場では、比較対象に挙がりやすいメーカーのひとつです。

ファナック

会社名 ファナック
主要製品 工作機械向けCNC、産業用ロボット、電動式射出成形機など
特徴 ロボット技術を生かした高精度・高速成形が可能
主な対応業界 IT・電機業界、自動車業界、医療・食品業界など

ファナックは、工作機械やロボットの分野で培った制御技術を射出成形機にも応用し、ROBOSHOTのブランド名で高精度な電動式射出成形機を提供しています。

高精度な制御と再現性の高さに加え、工場全体のデータ活用や自動化との親和性が高い点が特徴です。精密成形を重視する現場はもちろん、自動化や見える化まで視野に入れたい企業にとっても有力な選択肢です。

日精樹脂工業

会社名 日精樹脂工業
主要製品 電気式、ハイブリッド式、竪型・横型の射出成形機、特殊機種など
特徴 専業メーカーとして多様なバリエーションを展開し、精密成形にも対応
主な対応業界 自動車、医療、食品、化粧品、電子、パッケージングなど

日精樹脂工業は、射出成形機を中心に展開してきた専業メーカーとして長い歴史を持ち、国内外の幅広い顧客に対応しています。

電気式からハイブリッド式、竪型・横型まで幅広く対応しており、2色成形や異材質成形など特殊な要望にも柔軟に対応しやすいのが強みです。汎用的な量産から特殊用途まで、比較検討の幅を持たせたい場合に有力な候補になります。

日本製鋼所

会社名 日本製鋼所
主要製品 全電動射出成形機、マグネシウム射出成形機、特殊仕様機など
特徴 プラスチックやマグネシウム合金を高精度で成形する技術力が高い
主な対応業界 モビリティ、エネルギー、情報通信・エレクトロニクスなど

日本製鋼所は、重工業メーカーとしての豊富な経験を生かし、高負荷条件や高速成形に対応しやすい全電動射出成形機、さらにはマグネシウム合金の成形技術も展開しています。

全電動射出成形機に加え、マグネシウム射出成形機や特殊仕様機も展開しており、要求水準の高い用途や特殊材料への対応を含めて比較しやすい点が魅力です。

東洋機械金属(現 TOYOイノベックス株式会社)

会社名 TOYOイノベックス株式会社(旧 東洋機械金属株式会社)
主要製品 電動サーボ射出成形機、油圧式射出成形機、マルチインジェクション成形機など
特徴 高速・高精度・低騒音などを両立したSi-7シリーズなどで高い評価を得る
主な対応業界 自動車、医療、食品、化粧品、家電、光学、エネルギーなど

東洋機械金属は、精密な射出制御技術によって製品品質と成形サイクルの両立を目指してきたメーカーで、現在はTOYOイノベックス株式会社として展開されています。

電動サーボ式から油圧式、異材質成形やマルチインジェクションまで幅広い製品群を展開しており、成形精度、生産性、対応領域の広さをバランスよく見たい場合に比較しやすいのが特長です。医療や食品、光学など、高い品質管理が求められる分野でも候補に挙がりやすいメーカーです。

導入などでお困りでしたら以下からお気軽にご相談ください。

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