コンプレッサー

【2026年最新】6種類のコンプレッサーと特徴、比較基準とおすすめのメーカー

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コンプレッサーは、産業界で欠かせない装置のひとつです。空気やガスを圧縮して動力源として活用することで、さまざまな作業を支えています。しかし、コンプレッサーにはいくつかの種類があり、それぞれに特有の強みや適した用途があります。

この記事では、代表的な6種類のコンプレッサーの特徴やメリット、比較方法を詳しく解説します。

目次

最近の更新内容

2026/2/26更新 コンテンツの一部修正と追加

圧縮方式と代表6機種(2026年版)

コンプレッサーの種類と特徴

コンプレッサーは「容積式(Positive Displacement)」と「動力式=ターボ/ダイナミック(Dynamic)」に大別されます。本記事では、実機選定で比較されやすい代表6機種を、重複のない正しい階層で整理します。

  • 往復式(容積式)
  • スクリュー式(容積式)
  • スクロール式(容積式)
  • ベーン式(容積式)
  • 遠心式(動力式)
  • 軸流式(動力式)
  • 圧縮された気体は、さまざまな産業プロセスで動力源として利用されます。方式や構造により得意分野が異なるため、用途・流量・圧力・空気品質の要件から逆算して選ぶのがコツです。

    往復式コンプレッサー

    ピストンの往復運動で段階的に圧縮。高圧域(数MPa級)や少〜中流量で強みがあります。堅牢で据付自由度が高い一方、構造上の振動・騒音や弁・パッキン等の保守手当は必要になりやすいです。高圧ガス、窒素ブースト、試験設備などに好適。

    スクリュー式コンプレッサー

    一対のロータで連続圧縮。産業用で最も普及しており、中圧・中〜大流量で総合効率と安定吐出、メンテ性のバランスに優れます。給油式とオイルフリーの両仕様があり、VSD(インバータ)や台数制御で省エネ化しやすいのが特長です。工場エアの主力機種。

    スクロール式コンプレッサー

    固定/旋回スクロールの容積変化で圧縮。小〜中容量、低騒音・低振動で、オイルフリー構成が取りやすく、研究・医療・食品などクリーン用途や屋内静音設置に適します。高流量・高圧は不得手。

    ベーン式コンプレッサー

    ロータ溝のベーンがケーシングに沿って摺動して容積変化。中小容量域に適し、比較的滑らかな吐出が得られます。潤滑管理と摩耗部品の定期交換を前提に、コストと整備性のバランスで選定されます。

    遠心式コンプレッサー

    インペラで与えた速度エネルギーをディフューザで圧力に変換。大流量・連続運転に適し、オイルフリーが取りやすい方式。運転点周りの効率最適化(多段化、入口ガイド、VSD等)や熱回収との親和性が高く、ユーティリティやプロセス用途で採用されます。

    軸流式コンプレッサー

    軸方向に多段の動静翼で連続圧縮。非常に大きな流量密度に適し、設計点近傍で高効率。主に大型プロセス・発電・航空機等で使用されます。設計点から外れると効率低下が大きく、専門的な設計/運用が前提です。一般論としては、大流量は軸流、小〜中流量は遠心が検討起点になります(設計点に依存)。

    工場の電力消費でも存在感の大きいコンプレッサーは、今まさに高効率化とデジタル化の波の中心にいます。将来の更新・新設を見据えるなら、以下の流れをまず押さえましょう。

    トレンド1:インバータ制御と高効率PMモータ

    需要に応じて回転数を最適化するVSD(インバータ)機が主流。特に負荷が変動する現場では、無負荷運転や過剰圧のムダを削って電力をしっかり節約できます。

    トレンド2:IoT遠隔監視と予知保全

    稼働・圧力・温度・振動などを常時モニタリングし、故障の兆候を早期に検知。計画保全と台数最適化で、ダウンタイムと管理コストを同時に抑えます。

    トレンド3:排熱回収とカーボンニュートラル

    圧縮で生じる大量の熱を給湯・空調・乾燥工程に再利用。ヒートポンプや熱回収ユニットの併用で、一次エネルギーとCO2の削減に直結します。

    トレンド4:オイルフリーとクリーンエア需要の拡大

    食品・医療・半導体・塗装では、油分リスクの排除が品質の要。水潤滑を含むオイルフリー機の選択肢が広がり、クリーンかつ高効率な運用が進んでいます。

    コンプレッサーのメリット・デメリット

    コンプレッサーの強みと弱み

    コンプレッサーには、導入する上でのメリットとデメリットが両方あります。このセクションでは、これら両方をご紹介します。

    メリット

    コンプレッサーには、主に以下のようなメリットがあります。

    • 多様な用途
    • 連続使用時間が長い
    • 耐久性に優れる

    多様な用途

    コンプレッサーは幅広い産業で使用され、幅広い場面や用途で活用できます。

    以下で、その一部をご紹介します。

    • スプレーガンやエアブラシを使用した精密な塗装作業に必要な均一な塗布を実現し、自動車や家具の塗装に活用
    • 工場や作業場の機械のほこりを吹き飛ばす清掃作業でも活用

    連続使用時間が長い

    特に給油式コンプレッサーは連続使用時間が長く、長期間にわたる作業に適しています。これにより、さまざまな産業での使用が可能です。

    以下に、給油式コンプレッサーの活用例をご紹介します。

    • 土木工事や建設現場での重機械の動力源として使用され、エアハンマーやドリルなどの動力源として活用
    • 工場の製造ラインでのエアツールを使用する連続作業に対応し、長時間稼働が必要な場面で活用

    耐久性に優れる

    給油式コンプレッサーは耐久性が高く、長期間の使用に耐えることができるため、過酷な環境でも信頼して使用できます。

    以下に、給油式コンプレッサーの活用例をご紹介します。

    • 船舶や鉄骨の製造、橋脚の建設など、過酷な環境下での錆落としや塗装落としに活用
    • 鉱山での掘削作業や爆破作業において、厳しい環境に耐えるコンプレッサーとして活用

    デメリット

    一方で、コンプレッサーには以下のようなデメリットもあります。

    • 熱による影響
    • 湿度の影響
    • フィルターの詰まり

    熱による影響

    高温環境下ではコンプレッサーの潤滑油が劣化しやすく、故障の原因となることがあります。

    このデメリットを回避するには、コンプレッサーを正常に使える温度範囲内で使用し、過度な高温・低温を避けることが重要です。

    湿度の影響

    高湿度環境ではコンプレッサーの性能が低下し、オーバーヒートを起こしやすくなります。

    このデメリットを軽減するには、稼働中のコンプレッサーの周囲の温度・湿度を下げるために、換気を徹底することが重要です。

    フィルターの詰まり

    空気中のゴミがフィルターに詰まると、空気の吸引効率が悪くなり、余分な負荷がかかることがあります。

    このデメリットを軽減するには、オイルの交換やフィルターの清掃を定期的に行い、異物の混入を防ぐことが重要です。

    運用上の留意点(省エネと品質)

    • 圧縮はエネルギー多消費。過剰圧設定・無負荷運転・エア漏れはロスの三大要因です。
    • 末端必要圧から逆算し、配管圧損を含めて最適圧を設定(下げられる0.1MPaがそのまま省エネに)。
    • 凝縮水(ドレン)は適正に処理し、乾燥・ろ過で空気品質(油分・粒子・水分)を確保しましょう。

    5つの比較基準 | コンプレッサーの選び方

    コンプレッサーの選び方

    貴社に適切なコンプレッサーを選ぶには、以下の5つのポイントを抑えることが重要です。

    • 使用空気量
    • 必要な圧力
    • 必要な出力
    • 電圧
    • 周波数
    • 空気品質(ISO 8573-1)と乾燥・ろ過
    • 制御方式(一定速/インバータ/台数制御)
    • 設置条件(冷却・換気・騒音)
    • ライフサイクルコスト(LCC)

    使用空気量

    使用空気量によって、コンプレッサーの性能や適用範囲が変動します。

    使用空気量とは、コンプレッサーが1分間に供給できる空気の量を指す。この数値が変動すると、エアツールの種類や数、作業の連続性などに影響を与え、選定するコンプレッサーのサイズやタイプが変わってきます

    使用空気量が多い場合のメリットは、以下のとおりです。

    • 複数のエアツールを同時に使用することが可能で、作業効率が向上
    • 長時間の連続作業に適しており、生産性の高い作業が可能

    一方で、使用空気量が少ないと、以下のメリットがあります。

    • 消費電力が少なく、運用コストの削減に貢献
    • 小型であり、設置スペースを節約可能
    • メンテナンスが容易で、運用の手間が少ない

    必要な圧力

    必要な圧力によって、コンプレッサーの適用範囲や使用できるエアツールが変わります。圧力が高いほど、より多くのエネルギーを気体に与えることができ、強力なエアツールの使用が可能です。逆に、圧力が低い場合は、より繊細な作業やエネルギー消費が少ない作業に適しています。

    必要な圧力が高い場合のメリットは、以下のとおりです。

    • 高圧力を必要とするエアツール、例えば大型のインパクトレンチやサンドブラスターなどが使用可能
    • 高圧力により、より速く、より効率的に作業を行うことができる
    • 高圧コンプレッサーは、より堅牢で頑丈な構造を持ち、冷却装置やフィルターなどの付属品も多く、高い圧力を維持可能

    一方、必要な圧力が低い場合のメリットは、以下のとおりです。

    • エネルギー消費が少なく、運用コストを削減可能
    • エアツールへの負担が少なく、メンテナンスの頻度を減らせる
    • 塗装やエアブラシなどの繊細な作業に適しており、塗料の詰まりを防ぐことができる
    • 構造が簡素でコンパクトな作りになっており、設置スペースを節約可能

    必要な出力

    必要な出力は、コンプレッサーが供給できる空気の量と圧力を決定し、コンプレッサーの性能や使用できるエアツールの種類、作業の効率に影響を与えます。出力が高いほど、より多くの空気を高い圧力で供給でき、重い作業に対応可能です。

    必要な出力が高い場合のメリットは、以下のとおりです。

    • 大規模な工業用途や重機械の動力源として使用できる
    • 同時に複数のエアツールを使用することが可能で、作業効率が向上
    • 長時間の連続運転に耐え、生産ラインなどでの使用に適している

    一方で、必要な出力が低い場合のメリットは、以下のとおりです。

    • 消費電力が少なく、運用コストを削減できる
    • 小型であり、設置スペースを節約可能
    • メンテナンスが容易で、運用の手間が少ない

    電圧

    電源の適合は安定稼働の前提条件です。日本の一般工場では三相200V級/400V級が主流。盤容量・始動電流・配線断面・保護協調を含めて事前に確認しましょう。

    • 電源種別の適合(単相/三相、200V/400V級、50/60Hz)と受電設備の余裕を確認
    • 始動方式(インバータ/ソフトスタート/スター・デルタ)と突入電流の評価
    • 力率改善・ハーモニクス対策(VSD機)の要否を検討

    周波数

    商用周波数は地域で50/60Hzが混在。VSD(インバータ)機は周波数差を吸収しやすい一方、一定速機は対応周波数と回転数(同期速度)の関係を設計時に確認が必要です。

    • 固定速機は50/60Hz別仕様の有無と性能差を確認
    • VSD機は設定範囲とベアリング・冷却余裕を含めた低速/高速側の連続運転可否を確認
    • 既設配管・周辺機器の圧力・流量安定性を周波数変更後も検証

    空気品質(ISO 8573-1)と乾燥・ろ過

    オイルフリーの要否、露点(冷凍/吸着)、粒子・油分の等級を用途別に定義。全館を過剰仕様にせず、末端でのろ過強化で最適化するとコスト効率が上がります。

    制御方式(一定速/インバータ/台数制御)

    負荷プロファイルが変動する場合はVSDや台数制御が有利。平均負荷70〜80%を目安に、無負荷時間と過剰圧を最小化する制御を選びましょう。

    設置条件(冷却・換気・騒音)

    吸気温度と排熱動線、換気量、防音、点検スペースを確保。空冷/水冷の選択は施設の熱マネジメント設計とセットで検討します。

    ライフサイクルコスト(LCC)

    初期費よりも電力+保守の累計が支配的。熱回収、漏れ対策、圧力最適化といった改善の投資対効果も併せて試算しましょう。

    ワンポイントアドバイス

    カタログ数値だけでなく「現場の使われ方」を前提に選ぶのが失敗しない近道です。迷ったら次の4点から。

    アドバイス①:空気使用量は「稼働率」を入れて再計算

    ツールの空気消費量は単純合算せず、同時稼働と稼働率からピークを見積もり、必要吐出量の1.2〜1.5倍を目安に余裕を持たせます。

    アドバイス②:配管の「圧力損失」を忘れない

    長さ・曲がり・ドライヤ・フィルタで圧損が発生。末端の必要圧から逆算してコンプレッサー設定圧を決めましょう。

    アドバイス③:周辺機器と設置工事も含めてLCCで比較

    本体価格より10年の電力・保守費用が支配的。エアドライヤ、フィルタ、タンク、配管・電源工事も含めトータルで判断を。

    アドバイス④:騒音と換気は「現場の働きやすさ」に直結

    静音が必要ならスクロールや防音パッケージを検討。発熱が大きいため、メーカー推奨の換気量・スペースは必ず確保してください。

    コンプレッサーを製造するメーカー

    コンプレッサーを製造する企業

    用途(一般工場用・クリーンエア・屋外設置・可搬)や必要圧力、空気量、オイル管理方針(給油式/オイルフリー)によって最適機は変わります。省エネ(インバータ・台数制御・熱回収)と保守体制、稼働監視の有無まで含めて比較検討してください。

    ※JET-Roboticsの問い合わせフォームに遷移します。
    一部の会社とは正式な提携がない場合がありますが、皆さまに最適なご案内ができるよう努めています。

    コベルコ・コンプレッサ / KOBELCO COMPRESSORS

    会社名 コベルコ・コンプレッサ / KOBELCO COMPRESSORS
    設立年 1997年
    本社 東京都品川区北品川5-9-12 ONビル
    概要 総合圧縮機メーカー

    コベルコ・コンプレッサは、水潤滑オイルフリーや直結ギア駆動「KOBELION」など幅広い製品群と省エネ提案力に強みがあります。

    代表機はKOBELION VSシリーズKOBELION SGシリーズ、オイルフリーのエメロードAquaなどです。省エネ性能とラインアップの広さ(給油式〜オイルフリー、屋外機、ヒートポンプまでの一体提案)により、設備全体での効率化を図りやすい点が特徴でしょう。

    導入例として、キリンビール仙台工場(ヒートポンプ活用)SUBARU 群馬製作所矢島工場(塗装前処理での排熱活用)自動車部品工場(湯洗工程の省エネ化)が挙げられます。

    日立産機システム / Hitachi Industrial Equipment Systems

    会社名 日立産機システム / Hitachi Industrial Equipment Systems
    設立年 2002年
    本社 東京都千代田区外神田一丁目5番1号
    概要 産業電機/マーキング機器メーカー

    日立産機システムは、エネルギー管理(H-NET)や省エネ診断と、オイルフリー/給油式双方の豊富なシリーズ展開に強みがあります。

    主なシリーズはHISCREW NEXT(給油式スクリュー)DSP NEXTⅢ(オイルフリースクリュー)オイルフリースクロール NEXT2です。省エネ制御・台数制御とサービス連携により、稼働実態に合わせた運用最適化を進めやすい点が魅力です。

    事例として、電子部品メーカー搬送機器メーカー部品メーカーなどが公式サイトで紹介されています。

    アネスト岩田 / ANEST IWATA

    会社名 アネスト岩田 / ANEST IWATA
    設立年 1948年
    本社 神奈川県横浜市港北区新吉田町3176
    概要 圧縮機・真空機器・塗装機器の総合メーカー

    アネスト岩田は、オイルフリースクロールを中心としたクリーンエア供給と低騒音設計、小形機の充実に強みがあります。

    ラインナップはSLP Eシリーズ(オイルフリースクロール)SLP-PrimeSLH(タンクマウント)などを展開します。オイルフリー小形領域での静粛性・メンテナンス容易性により、研究・食品・医療などクリーン環境で導入しやすい点が魅力です。

    三井精機工業 / Mitsui Seiki Kogyo

    会社名 三井精機工業 / Mitsui Seiki Kogyo
    設立年 1950年
    本社 埼玉県比企郡川島町八幡6-13
    概要 工作機械と産業用コンプレッサのメーカー

    三井精機工業は、独自の「Zスクリュー」による高効率・高吐出と、インバータ機の省エネ最適化に強みがあります。

    展開機種はZgaiard Xシリーズ(インバータ/一定速)ZUシリーズZU-QuatroシリーズD-escalシリーズです。圧縮機構と駆動の最適化により高効率運転と省エネ性を狙いやすく、長期の運用コスト低減に寄与しやすい点が特徴です。

    よくある誤解と正しい理解

    • 「往復式は静かで振動が少ない」→高圧・高効率が長所ですが、静音・低振動はスクリュー/スクロールに分があります。
    • 「ターボはどれも同じ構造・同じ制御」→入口ガイドや特殊軸受の有無などは機種・規模で異なります。仕様は個別確認を。
    • 「軸流は常に遠心より小型・低消費電力」→設計点・流量域に依存。大流量は軸流、小〜中流量は遠心が一般的な起点です。

    チェックリスト(導入前に)

    • 1日の負荷プロファイル(分単位)を把握し、VSD/台数制御での省エネ効果を試算
    • 末端必要圧と配管圧損の見直し(0.1MPa下げられないか)
    • 空気品質(油分・粒子・水分)と乾燥/ろ過/ドレン処理計画
    • 設置環境(吸気温度・換気・騒音・保守動線)と受電容量の確認
    • 排熱の利用先(温水/温風)と回収量の見込みを事前検討

    まずは「圧力を上げすぎていないか」「漏れはないか」「無負荷時間が長くないか」を点検すると、投資ゼロでも効果が出やすいですよ。

    導入などでお困りでしたら以下からお気軽にご相談ください。

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