ロボットトラクターとは? 価格やメリット・デメリット、おすすめのメーカーなど

近年、スマート農業の中核として注目されるロボットトラクター。無人運転や自動制御によって効率化を図る新たな選択肢として導入が進んでいます。
しかし「本当に自分の圃場に合うのか」「価格や性能の違いが分かりにくい」といった不安を抱える方も多いのではないでしょうか。
本記事では、ロボットトラクターの導入を検討するうえで押さえておくべき基本情報から、選び方のポイント、主要メーカーの特徴や導入事例までを体系的に解説しています。
各メーカーの強みや実績も解説し、比較検討に役立つ実践的な情報を提供します。ロボットトラクター導入検討中の方はもちろん、関心を持っている段階の方にとっても、有益な判断材料となる内容です。
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一部の会社とは正式な提携がない場合がありますが、皆さまに最適なご案内ができるよう努めています。
また、JET-Roboticsでは、ロボットトラクター以外にもスマート農業に役立つさまざまな農業ロボットを解説しています。農業ロボット全体について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
目次
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2026/8/5更新 企業情報の更新
ロボットトラクターとは? できることや仕組みを分かりやすく解説

ロボットトラクターとは、農業の現場で人の代わりに自律的に走行し、耕うんや代掻き、肥料散布などの作業を自動で行う農業ロボットの一種です。
主にGPSやGNSSといった位置情報技術とセンサーを組み合わせることで、圃場内を数cm単位で正確に移動し、作業を実行できます。
多くのロボットトラクターは、遠隔操作用のタブレットやクラウドシステムと連携しており、作業計画の登録や運行状況のリアルタイム確認も可能です。
また、障害物検知や自動停止機能など安全対策も備わっており、有人操作と同等またはそれ以上の精度で作業が行えるものもあります。
ロボットトラクターに搭載される主な機能には、以下のようなものがあります。
- 自動直進・自動旋回機能
- 作業エリアの自動マッピング
- 複数台のトラクターの同時制御(協調作業)
- クラウド上での作業記録の保存と分析
これらの機能により、従来は熟練者の手作業に依存していた農作業が、精度・効率ともに向上することが期待されています。
次章では、ロボットトラクターの種類を解説します。各種類のメリット・デメリットも紹介するので、自分が導入するべきなのはどの種類なのかを確認しましょう。
ロボットトラクターを2種類に分けて紹介

ロボットトラクターには有人運転と無人運転の2種類があります。本章では、各種類の概要と、種類を比較した際のメリット・デメリットを解説します。
有人運転型
有人運転型ロボットトラクターは、運転席に作業者が乗って操作を行いながら、GPSや各種センサーを活用して作業の自動化を支援する方式です。
代表的な機能としては、自動直進やUターン支援、耕うん幅の自動設定などがあり、農作業の熟練度に関わらず作業精度を高められます。無人運転型に比べて導入コストが抑えられ、段階的なスマート農業への移行に適しています。
無人運転型
無人運転型は、作業者が運転席に乗らずとも、事前に設定した作業経路に従ってロボットトラクターが自律的に運転するタイプです。
タブレットなどから操作指示を行い、障害物検知や停止、安全確認などを含めた完全自動化が実現されており、大規模農場や省人化が求められる現場で活用が進んでいます。
有人運転型と比べて技術的ハードルは高いものの、作業者の拘束時間を削減できるのが特徴です。
導入したい種類の目安はついたでしょうか?次章では、多くの方が気になっているであろう、ロボットトラクターの価格相場を紹介します。
本体価格以外も紹介するので、大体いくらくらいで導入できそうか、イメージをつけておきましょう。
いくらで導入できる? ロボットトラクターの価格を確認

ロボットトラクターの価格は、馬力や自動運転の有無によって異なるため、導入時には目的と作業規模に応じた価格帯の把握が重要です。
価格帯の相場としては、以下のように分類されます。
- 有人支援型(50〜70馬力)
- 中馬力無人型(80〜120馬力)
- 高馬力無人型(120馬力超)
900万〜1,200万円
1,200万〜2,000万円
2,000万〜2,400万円
個別の製品例としては、以下のような価格帯が公開されています。
- クボタ Agri Robo SL60A
- ヤンマー YT488R Robot
- クボタ Agri Robo MR1000AH
- 井関 TJW1233‑R
970万円〜1,100万円
1,300〜1,500 万円
1,500〜1,900 万円
2,000万円〜2,300万円
またロボットトラクターは、本体価格以外にも、導入には以下のような周辺コストが必要です。
- RTK基地局
- 作業機(ロータリ、ハローなど)
- 通信料・クラウド利用料
100万〜200万円(圃場全域で1 cm級測位を行う場合)
50万〜300万円/台
0~数万円/年
こうした費用負担を軽減する手段として、国や自治体による補助金やリース支援制度の活用がおすすめです。
国の「スマート農業機械等導入支援事業」では、ロボットトラクター本体や基地局などの購入費用の2分の1(上限1,500万円)までが補助対象となっており、リース導入の場合も同様の支援が受けられます。
ただしロボットトラクター導入にあたっては、いくつか注意すべき点もあります。
まず、購入とリースでは初期負担や税務処理の方法が異なるため、事業計画に合った方式の選定が必要です。
また、補助金の対象となるには交付決定を受ける前に契約や発注を行わないことが条件となっており、申請から導入までのスケジュール管理が不可欠でしょう。
さらに、ロボットトラクター導入後には年間数十万円規模の保守契約費が発生するケースもあるため、導入費用だけでなく、長期運用にかかるコストも含めて総合的に見積もることが重要です。
このように、ロボットトラクターの導入にかかる価格は、時と場合によって大きく変動します。また、その価格が見合ったものになるかどうかも状況次第です。
そのため、まずはメーカーや代理店に問い合わせをして、話だけでも聞いてみるのが良いでしょう。
次章では、ロボットトラクターのメリット・デメリットを詳しく整理します。
ロボットトラクターを導入するメリット・デメリットを解説

先述したように、ロボットトラクターは導入にかなりのコストがかかります。そのため、導入する前に慎重にメリット・デメリットの両面から検討する必要があります。
本章では、ロボットトラクターのメリット・デメリットを詳しく解説するので、各々の状況に当てはめ、導入後のイメージをつけておきましょう。
導入によって得られるメリット
ロボットトラクターの導入は、深刻な労働力不足に直面している農業分野に効果を発揮します。特に広大な圃場を管理する法人農家にとって、人員に頼らず作業を遂行できることは、生産体制の安定化につながるでしょう。
また、GPSを活用した自動直進や自動旋回、作業経路の最適化機能により、作業精度が均一化され、ムラのない仕上がりが期待できます。これは品質管理や工程改善の面でも有利に働き、収量や品質の向上に寄与する可能性があります。
さらに、夜間や早朝といった従来であれば作業困難だった時間帯においても、ロボットトラクターなら稼働可能です。これにより、天候リスクの回避や繁忙期の作業分散も図れるようになります。
導入前に確認したいデメリット
ロボットトラクターは高度なセンサー技術や通信機能を備えているため、一般的なトラクターに比べて初期費用が高くなる点は否めません。価格面だけでなく、導入後の運用コスト(通信料、保守契約料など)も含めたトータルコストでの比較が必要です。
また、設定や運用にはGPS測位、クラウドシステム、障害物検知センサーなどの技術的要素が多く含まれており、従来の農業機械とは異なるITリテラシーが求められます。そのため、現場での教育・習熟にも一定の期間と労力が必要でしょう。
さらに、トラブル発生時に迅速な復旧を図るためには、販売代理店やメーカーのアフターサポート体制の確認が重要です。
特に農繁期にロボットトラクターが停止すると生産スケジュールに影響を及ぼすため、導入前に保守契約の範囲や対応時間などを把握しておく必要があります。
以上がロボットトラクターのメリット・デメリットです。確かにデメリットはありますが、運用面や精度でカバーできれば、導入効果の期待できる投資になるでしょう。
次章では、ロボットトラクターの製品を選ぶ際に、重視したいポイントを3つに絞ってお伝えします。
ロボットトラクターの選び方で押さえておきたい3つのポイント

本章では、実際にロボットトラクターの製品やメーカーを選んでいくことを想定して、その際に重視したいポイントを3つに絞って紹介します。
メーカーや代理店に相談する際にも以下の点をはっきりさせておくと相談がしやすいでしょう。
高精度GPSと境界登録の精度を確認する
ロボットトラクターの選定ポイントとしてまず挙げられるのが、高精度GPSによる直進性能や圃場境界のスムーズな登録ができるかどうかです。これはRTK方式などのGPS等級や、走行ルートの学習・修正機能の使いやすさによって左右されます。
もしこの精度が不足すれば、作業跡の重複や間隔の乱れが発生し、畝が不揃いになるだけでなく、燃料や肥料の浪費にもつながります。
特に長直線の多い大規模圃場や、夕方以降の作業継続を考えている場合には、この性能が作業効率に直結する重要な要素となるでしょう。
逆に、精度の高いロボットトラクターを選べば、人の手を介さずとも美しい作業跡を残すことができ、日照条件に左右されずに夜間でも正確に作業をこなせる可可能性が高いです。
作業機との自動連携性能を確認する
次に検討すべきは、ロボットトラクターとロータリーや施肥機などの作業機が自動連携し、適切なタイミングで動作を切り替えられるかという点です。
この連携が成立するかどうかは、ISO-BUSなどの共通規格への対応や、各種連動制御機能の有無に依存します。
連携が取れなければ、走行自体は正確でも、作業機が意図通りに動作せず、耕うんのムラや施肥の過不足が発生してしまいます。特に人手が限られ、多工程を同時並行で進めたい現場においては、こうした自動連携の有無が、作業の成否を分ける要因になり得るでしょう。
連携に対応しているロボットトラクターを選ぶことで、一度の走行で複数の作業を無人で完結でき、作業時間の短縮と精度の向上を同時に実現しやすくなります。
安全機能の種類と検知精度を確認する
最後に、ロボットトラクターの選定ポイントとして欠かせないのが、人や障害物を検知して自動停止できる安全性能です。この点は、カメラやLiDARセンサーの搭載状況、検知範囲、反応速度、緊急停止装置の装備状況などによって性能が左右されます。
検知精度が不十分であれば、近づいた人や動物の存在に気づかず、接触事故や設備損傷といったリスクを招きかねません。特に住宅地に隣接する圃場や、人の出入りが頻繁な現場では、安全性の確保が重視されるポイントになります。
高性能なセーフティ機能を備えたモデルを選べば、作業者が一定距離離れていても安心して無人作業を続けることができ、現場全体の安全水準を高められるでしょう。
以上のポイントを押さえた上で選定に進み、それぞれ適したロボットトラクターを選べるようにしておきましょう。
貴社に必要な条件に合った製品、メーカーを知りたい方はこちらからご相談下さい。専門のスタッフがご対応いたします。
次章では、ロボットトラクターのおすすめメーカーを紹介します。各社の強みや実績も合わせて解説するので、ぜひご覧ください。
【実績や強みの比較も】おすすめのロボットトラクターメーカーを紹介!

最後に当編集部がおすすめするロボットトラクターのメーカーを紹介します。各社のロボットトラクター製品や強み、実績も合わせて解説するので、興味のある会社があれば問い合わせをしてみましょう。
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一部の会社とは正式な提携がない場合がありますが、皆さまに最適なご案内ができるよう努めています。
- クボタ / Kubota
- ヤンマー / Yanmar
- 井関農機 / ISEKI
- 三菱マヒンドラ農機 / Mitsubishi Mahindra Agricultural Machinery
※クリックで各メーカーの詳細に飛べます。
クボタ / Kubota
クボタは、農業機械や産業機械などを幅広く開発するメーカーで、長年培ってきた技術力と国内外での豊富な販売実績に強みを持っています。「Agri Robo」「SL60A」「KVTシリーズ」などのロボットトラクターが代表的な製品です。これらの製品は、GNSSやレーザースキャナ、ソナーを活用して高精度に自動走行し、周囲の障害物を検知できる点が特徴です。また、タブレットを使って無人トラクターと有人トラクターを連携させ、1人で2台を同時に運用できます。具体的な導入例として、北海道の大規模農場や全国の法人農家における耕うん、代かき、夜間作業などでの使用が挙げられます。
ヤンマー / Yanmar
ヤンマーは、農業機械や産業機械を幅広く開発するメーカーで、持続可能な社会の実現に向けた省エネルギー技術や環境対応に強みを持っています。「YT5113A」「YT488A」「YT5114R」などのロボットトラクターが代表的な製品です。これらの製品は、稼働状況を管理できる「SMARTASSIST」と連携し、無人機と有人機の協調運転や自動旋回を行える点が特徴です。これにより、農作業の省力化と稼働状況の可視化を同時に実現できます。具体的な導入例として、国内外の農業法人における1人2台運用や夜間作業、タイの農場での無人作業実証などが挙げられます。
井関農機 / ISEKI
井関農機は、農業機械を専門に開発するメーカーで、農作業の効率化・省力化を支える技術力に強みを持っています。「TJW1233-R」「TJV655R」「TJV755 M1/R3」などのロボットトラクターが代表的な製品です。これらの製品は、Network RTKを活用して高精度に無人走行できる点や、有人トラクターとの協調運転に対応している点が特徴です。また、複雑な形状の圃場でも自動で走行経路を作成できるため、多様な農地で活用できます。具体的な導入例として、ドコモの高精度GNSSサービスと連携した実証実験や、中四国・東北エリアの法人農家での使用が挙げられます。
三菱マヒンドラ農機 / Mitsubishi Mahindra Agricultural Machinery
三菱マヒンドラ農機は、農業機械の開発・製造を手掛けるメーカーで、画像解析技術を活用した低コストな自動操舵システムに強みを持っています。独自開発の「SMARTEYEDRIVE」は、既存のトラクターに後付けし、有人搭乗型の自動操舵に対応できる製品です。また、開発中のロボットトラクターは、GPSや通信環境に依存せず、画像解析によって誤差±5cmの直進走行を実現できる点が特徴です。これにより、さまざまな圃場で農作業の省力化を図りながら、導入費用も抑えられます。具体的な活用例として、農研機構との共同開発や、島根大学における教育・実証試験での使用が挙げられます。
導入などでお困りでしたら以下からお気軽にご相談ください。
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