2025国際ロボット展レポート～ロボティクスがもたらす持続可能な社会

JET-Robotics編集部が、12月3日から6日に開催された「2025国際ロボット展」へ行ってきました。テーマは「ロボティクスがもたらす持続可能な社会」。人とロボットが共存する未来は、確実にやってくると思います。

生産や物流現場で活躍するAIや自律移動ロボットなどをはじめ、さまざまな切り口でロボットと共存する未来が展示されていました。今回は、ヒューマノイドロボットに注目してお届けします。

実用化に向けて先頭を走るUnitree｢G1｣
日本メーカーが開発する「NEXTAGE Fillie」
ドイツのロボットメーカー「NEURA Robotics」
車輪型ヒューマノイドロボット「DARWIN」

今回訪問した展示会

2025国際ロボット展

場所：東京ビッグサイト
主催：一般社団法人日本ロボット工業会 / 日刊工業新聞社

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実用化に向けて先頭を走るUnitree｢G1｣

今一番注目されているとヒューマノイドロボットのひとつ中国メーカーUnitreeのG1。身長は約127㎝、体重約35㎏の大きさで動かせる関節は43か所に及びます。

2足歩行で滑らかな動きを実現し、これまでのロボットのイメージを超えたロボットです。私たちの生活の中に、ヒューマノイドロボットが入り込んでくることも時間の問題だと感じさせる製品でした。一般的な人よりもダンスが上手でした。

日本メーカーが開発する「NEXTAGE Fillie」

カワダロボティクスは、ヒューマノイドロボットの開発を行っています。生産現場の安全性の確保と生産性の向上を目的に開発された「NEXTAGE」。展示されていたのは、既存モデルからコンパクト化されたニューモデル「NEXTAGE Fillie」。

いままでロボット化されていない分野への進出も期待されており、こちらの製品は2足歩行ではないものの、今後が期待できるメーカーのひとつでした。

そのほかの海外のメーカーもヒューマノイド開発トレンドに追従！

【画像左】NEURA Robotics / 【画像右】DARWIN

ドイツのロボットメーカー「NEURA Robotics」

ドイツ発のメーカーNEURA Robotics。産業用ロボットに初めてAIを搭載した企業で、協働ロボットをはじめヒューマノイドロボットの開発でも頭角を現しています。すでにBMWの生産現場など、実際の生産現場でも使われています。

2025年に発売した同社の第3世代「4NE-1」は、身長約180㎝、体重約80㎏。また知能は、人間の感覚や反応、思考、処理プロセスに似た「三層の認知システム」が特徴です。

車輪型ヒューマノイドロボット「DARWIN」

車輪型ヒューマノイドロボット「DARWIN」を開発したのは中国のSTANDARD ROBOTICS。広い作業範囲や高所作業エリア、狭い空間での作業など、人間に近いタスクの実行が可能で、産業シーンでも活躍している製品です。

またしゃがみ姿勢や立ち姿勢などシームレスな切り替えもサポートします。

まとめ

今回の展示会の中で、実際に動いていたタイミングに遭遇したのは「G1」だけでしたが、その動きは圧倒的でした。実社会が人間のサイズで設計されているため、人間の形をしたロボットは、うまく溶け込んでいくと考えられています。

産業用はもちろんですが、家事を任せられると、時間に余白ができ、やれることも増え豊かな未来が待っているのかもしれません。一家に１台ヒューマノイドロボットという未来もそう遠くないはずです。