
「ロボテラス」訪問レポート!~神奈川県辻堂駅近くのロボット体験展示場~
ファミリーレストランや大型ショッピングモールなどで配膳ロボットや清掃ロボットなど、さまざまなロボットが見られるようになってきている昨今。生活支援ロボットが登場したときは、最初こそ驚きがありましたが、徐々に社会に浸透しつつあるという実感がありますよね。そんなロボットですが、現在大々的に普及・啓発活動を行っている市があることをご存じですか。神奈川県藤沢市には体験型ショールーム「ロボテラス」が存在します。ロボテラスは、生活支援ロボットなどの展示物を無料で体験できる貴重な施設です。
この記事では、そんなロボテラスについて詳しく紹介します。JET-Global編集部が実際に足を運んでみたので、ロボテラスはどんな雰囲気なのかなど、行く前に知りたい方はぜひご一読ください。
今回訪問した場所
ロボテラス
- 住所:神奈川県藤沢市辻堂神台2丁目2−1 AI CROSS SHONAN 3F(辻堂駅徒歩4分)
- 電話:0466-52-5622
- 営業時間:10:00~17:00(定休日:日・月・祝・年末年始)
- ※令和7年度からは、月・火・祝・年末年始

神奈川県藤沢市JR辻堂駅近くにあるロボテラスをJET-Global編集部が訪問!

ロボテラスの受付
2025年1月某日、JET-Global編集部はロボテラスにお邪魔しました。JR辻堂駅から徒歩約4分のところにあるロボテラス。辻堂駅北口側から地上へ降り、北口大通りを進み、AI CROSS SHONANの3階にロボテラスがあります。
ロボテラス入口正面から見える垂れ幕とペッパー君
入場は無料です。ペッパーがロボテラスについて案内してくれます。
ユニボが受付でお出迎え
受付では、受付ロボットの「ユニボ」がお出迎えしてくれました。次の章では、展示されているロボットを紹介します。実際に見て触れて体験してきました。動画や画像も撮影してきたので、なるべく現場の様子そのままをお届けします。ロボテラスの雰囲気など、訪問を検討している方はどうぞ参考にしてください。
ロボテラスにある生活支援ロボットなどの展示物を紹介
ロボテラスは、部屋の中心に垂れ幕とロボット装置「DIDM」が設置されており、それらをぐるりと周りを囲む形で生活支援ロボットなどが展示されています。また、入口から見て左手奥にはプログラミング体験コーナーが設置されており、遊びながらプログラミングを学ぶこともできます。今回は展示物のうち、特徴的なものをいくつかピックアップして紹介します。DIDIM(ディディム)

メーカー | Twohands Interactive(韓国) |
日本代理店 | エム・デイ・シー |
サイズ | W48×H163×D42cm/Folded Sensor |
スクリーンサイズ | 4.5m×2.5m |
重量 | 53kg |
※参照:DIDIM紹介ページ
DIDIMは全身を使って運動ができる、拡張現実(AR)型の室内運動プラットフォーム/ロボット装置です。身体の動きと連動させて、床に映し出された映像を動かすことで遊ぶことができます。ロボテラスの部屋の真ん中に位置しており、まさにロボテラスの中核である体験をできるロボットです。DIDIMには80種類を超えるコンテンツが用意されており、体力トレーニングやサーキットトレーニングはもちろんのこと、脳トレ、フィットネスゲームなども収録されています。コンテンツは毎月3~4種類追加されるので、来場者が飽きることも少なそうです。温泉施設やモールなどの施設への導入が想定されています。
JET-Global編集部は計算のゲームやペナルティキックのゲームを体験しました。コンテンツの幅も広くあった印象で、子どもから大人まで楽しめる装置だと感じました。
マッスルスーツExo-Power(エクソパワー)

メーカー | イノフィス |
サイズ | Sサイズ、Mサイズ |
寸法 | 805×465×160mm(Sサイズ)/ 840×465×160mm(Mサイズ) |
重量 | 4.3kg(カバー含む) |
適用身長(推奨) | Sサイズ…150~165cm / Mサイズ…160~185cm |
補助力 | 最大27kgf(107.6Nm) |
防塵・防水性能 | IP56 |

マッスルスーツExo-Powerの説明書きがあります
基本的にはゴムチューブとナイロンメッシュによって構成されているため、単純な構造になっています。電力を使わず、付属のポンプで空気を送り込むだけで使用することができるので、装着したまま農作業など水場や屋外での活動が可能です。リショーネPlus

メーカー | パナソニック |
使用者最大体重 | 100kg |
マットレス長さ | 1970mm |
マットレス幅 | 920mm(ベッド時)、460mm(車いす時) |
マットレス厚さ | 100mm(ウレタン3層構造)(床ずれ目安:~ステージⅡ ) |
※参照:リショーネPlus紹介ページ
リショーネPlusは重介護度の方の離床促進、介護スタッフの負担軽減に貢献することのできるロボットです。2人必要とされる移乗介助が1人で、しかも簡単に済ませることができるのが特徴です。リショーネは介護ロボットに分類することができるでしょう。スタッフ工数が削減できることで、より多くの方の対応ができるほかに、身体的負担や心理的負担の低減も期待することができます。実際に導入した施設からも、ケアスタッフから移乗介助が楽になり、けがの心配も少なくなったという声が届いているほかに、利用者も移乗回数を増やすことができるので、活動の幅が広がったという喜びも共有されています。
LOVOT(らぼっと)
メーカー | GROOVE X |
サイズ | 280×450×290mm(LOVOT 3.0) |
重量 | 約4.6kg(服を除く) |
ネスト(充電ステーション) | 240×145×390mm |
重量(ネスト) | 約2.4kg |
稼働時間 | 約30~45分稼働+約15~30分充電 |
※参照:LOVOT紹介ページ
LOVOT(らぼっと)は家に愛と笑顔があふれる家族型ロボットです。その可愛さは実際に見に行って確かめてみてください。LOVOTは一般的にコミュニケーションロボットに分類されます。コミュニケーションロボットはコミュニケーションロボットとは、人間との会話や情報伝達を目的として設計されたロボットの総称です。人工知能(AI)やセンサー技術などを活用し、言語や動作を通じて人とコミュニケーションを取ることができます。
アイ・ディスプレイの投影や声帯のシミュレーションが各10憶通り近くあり、センサーも多数搭載しているなど、ロボットと人との新しい関係を築くための技術が満載のLOVOTですが、ロボテラスには3体のLOVOTが暮らしています。ろぼちゃん、らぼちゃん、きゅんちゃんの3体は、入口から見て真ん中奥の方で遊んでいます。
LOVOTたちに近づくと、こちらの方に向いて顔を覗いてきたり、こちらが歩くとそれについてきたりと好奇心旺盛です。ロボテラスではその可愛さを十全に体験できるので、ロボテラスを訪れたら、ろぼちゃん、らぼちゃん、きゅんちゃんとぜひ遊んであげてください。
藤沢市スマートシティ

藤沢市スマートシティは、ここまで紹介してきた展示とは少し違っています。というのも、この展示は藤沢市のスマートシティの取り組みをレゴやRoblox(VR空間)を使って紹介しているためです。Robloxは世界中のユーザーがゲームを作成、共有、そしてプレイできるオンラインゲーミングプラットフォームです。このRoblox上に、藤沢市周辺の街並みが再現されていて、スマートシティとしての取り組みを説明しています。
藤沢スマートシティはスマートシティ基本方針に定める「新たな活力を創出し、進化しつづけることで、愛着と誇りあふれる藤沢の魅力を未来に受け継いでいく」ことをビジョンとして掲げ、8つの観点から暮らしや学び、働くことやウェルビーイングを高めていくことを目指した取り組みです。具体的な取り組みをロボテラスの展示では見ることができるので、関心のある方はぜひ見てみてください。
ここまで、ロボテラスに展示されている生活支援ロボットや展示物を紹介しました。次の章では、これらの展示されているロボットの選定に携わった公益財団法人湘南産業振興財団の秋本英一さんに、ロボテラスのこれまでとこれからについて伺ったお話を紹介します。
公益財団法人湘南産業振興財団の秋本英一さんにお話を聞きました
今回JET-Global編集部はロボテラスに展示されている生活支援ロボットの選定や管理・運営に深くかかわっている、公益財団法人湘南産業振興財団の秋本英一さんにお話をお伺いしました。―――現在、ロボテラスではどのような活動やイベントが行われていますか
秋本さん: 今まで通り、子供からお年寄りまでロボットを経験体験できる施設となっています。加えまして、現在はプログラミング教育に力を入れています。論理的思考を高めるために学校教育に取り入れられましたから。また、ロボットにはプログラミングが欠かせないので必要かと思いプログラミング教育に力を入れました。スクラッチの体験教室やスクラッチの講座、マインクラフトの体験教室やマインクラフトの講座を昨年から行っており、今年も引き続きやる予定です。市としてもプログラミング教育に力を入れています。
―――ロボテラスの利用者はどんな方が多いでしょうか
秋本さん: ロボットの経験・体験については民生委員の方が比較的に多く、全国からいらっしゃいます。また、アイディアが必要な企業も見学に来ていただけています。何かしらのヒントが得られるとのことで好評です。さらに、海外からもインターネットで調べて来たという方もいらっしゃいます。海外の方曰く、カテゴリー別、例えばコミュニケーションロボットというカテゴリーで複数台同時に経験、体験できるのはここだけだということです。ここに来れば1か所で比較検討できるので、日本にあるロボテラスに来たと。あとは近所の小学校の方たちや、議員の方などにも足を運んでいただけています。
―――今後の展望などについてお聞かせください
秋本さん: 2025年4月よりこれまでお休みだった日曜日もオープンします。平日忙しい方も見学に来ていただけるのではないかと思います。活動の方向性は皆さんにロボットが身近にある経験・体験をしてもらうこと、そして、プログラミング教育を引き続き提供することです。まとめ|ロボテラスと公益財団法人湘南産業振興財団

ロボテラスにはこんなロボットも展示されています
ここまで、ロボテラスと管理運営している湘南産業振興財団の担当者の話を紹介しました。ロボテラスは入場無料のため、誰でも気軽に生活支援ロボットやARなどのちょっと先の未来を体験することができます。今回記事で紹介したロボットや展示物以外にもさまざまなものが展示されているので、神奈川県藤沢市近隣の方や、藤沢市辻堂を訪れた際にはぜひ足を運んでみてください。今回訪問した場所
ロボテラス
- 住所:神奈川県藤沢市辻堂神台2丁目2−1 AI CROSS SHONAN 3F(辻堂駅徒歩4分)
- 電話:0466-52-5622
- 営業時間:10:00~17:00(定休日:日・月・祝・年末年始)
- ※令和7年度からは、月・火・祝・年末年始
