OrionStar Roboticsの3種類のサービスロボットと活用場面例
  • 最終更新日:2024年6月26日
近年、人手不足の課題が様々な業界で浮き彫りになってきており、飲食店や介護施設などのサービス業のみならず、製造業や物流業の中でも人手不足の課題解消のためにサービス提供や製造工程、作業工程を省人化、簡略化してきています。

人手不足への対処法の一つとして、配膳ロボットや案内ロボット、受付ロボットなどのサービスロボットの採用があります。数年の間に、非常に多くのサービスロボットメーカーが増えてきている今、特に信頼できるメーカーを探すのは一苦労です。

今回は、その中でも技術力と実用性を両方高めてきたOrionStar Roboticsの特徴や製品をご紹介します。

OrionStar Roboticsとは

OrionStar Roboticsは2016年9月に設立された、先進的なサービスロボットソリューション企業です。同社は、AIロボット技術を駆使して人々を繰り返し作業から解放し、仕事と生活をよりスマートにすることを目指しています。

日本での知名度はまだ高くないものの、AI音声のサービスロボットでは、中国において市場シェア1位で官公庁や銀行での導入実績もある、信頼できる企業です。

OrionStar Roboticsでは、すべてのAIロボットモジュールを自社で開発しています。音声認識、画像識別、ナビゲーション、ビジュアルアルゴリズム、マルチチップシステムなどの高度な技術を活用し、人々に役立つAIロボットを生み出しています。

多様な環境やシーンに対応するために、受付ロボットのGreetingbotやMinibot、配送ロボットのLuckiBot、LuckiBot Plus, LuckiBot Pro,LuckiBot Pro Autodoor,LuckiBot Mini、さらにはコーヒーを淹れるコーヒーマスターなど、さまざまなロボットを開発・販売しています。

OrionStar Roboticsの特徴

OrionStar-Roboticsの特徴.
同社のサービスロボットには、以下の3つの特徴があります。

  • 実用性と使いやすさを重視していること
  • AIを自社開発していること
  • 柔軟に機能を追加開発できるAPIが完備してること

実用性と使いやすさを重視していること

OrionStar Roboticsのロボット開発は、実用性と使いやすさをもっとも重要視しています。

近年、人手不足という課題に対して様々なサービスロボットが開発・製造・販売されてきました。ファミリーレストランを始め、配膳ロボットをはじめとするサービスロボットを目にすることが増えてきています。

しかし、それらのロボットの裏側では、様々な手間とリスクを乗り越えて、導入・活用されているのです。

サービスロボットを導入する際、様々なハードルが存在します。活用する場所のマッピングをパソコン経由で行う手間があったり、企業が必要とするアフターサービス、使用サポートがないなど、思うように施策導入が進まないこともあります。

OrionStar Roboticsのサービスロボットは、実用性と使いやすさを重視しており、これらの問題を解決する手段を持っています。

煩わしいマッピングの作業はロボットのタッチ画面で手軽にでき、頑丈、かつ高性能CPUを導入することで安定感のある動きと働きを提供します。

いかにサービスロボットを簡単に活用できるか、を考えているのがOrionStar Roboticsなのです。

AIを自社開発していること

OrionStar Roboticsは、サービスロボットに搭載しているAIシステムを自社開発している企業です。

特にAIの音声、ナビゲーション、ビジュアルアルゴリズム、ソーサーシステムなど、OrionOSプラットフォームなどすべて開発しており、特に飲食店や医療・介護施設などをはじめとする様々な活用場面を想定している場面でスムーズな顧客対応を実現しています。

同社はもともと、チーターモバイルという中国で大手のIT企業で、もともとITソフトの開発に強みを持っていました。その技術と知見をサービスロボット開発に注ぎ込んでおり、特に生成AIをも自社開発することで、サービスロボットの活用想定シーンに最適なアウトプットに必要なデータ学習を行っています。

サービスロボットには、元々「人間のようにサービス対応ができず、注文を取ったり要望を聞いたりできない」という課題がありました。これは、AIによる音声会話機能が不安定で、実用化できている企業がほとんどいなかったことが主な原因でした。

OrionStar Roboticsはこの課題を、AIの「聞く力」を強化することで、サービスロボットを一つ上のレベルに引き上げました

聞き取る(6つマイクアレイ+音声分析&騒音排除)の強化、LLMの力で理解と答え探す力の付与、Googleの音声サービス(TTS)で答えを読み上げる力の組み合わせにより、AIによる問答を得意としています。

さらに、同社は従来ついていたカメラによる人の顔を認識する力に加え、人間の音声を認識する力を強化することで、よりスムーズな接客ができるサービスロボットを開発しました。

LLMと連携できるため、自社のデータで学ばせた範疇のサービス要望は自社の生成AIを使って回答し、対応ができない範囲についてはChatGPTを活用することでサービス品質を向上させています。

柔軟な開発ができるAPIが豊富であること

飲食店や医療施設などで使われるサービスロボットと一口に言っても、具体的な活用シーンは各店舗や施設によって様々です。施設全体の広さやレイアウト、人通りの多さや運ぶものの内容など、細かい違いを挙げていくと際限がありません。

これまでであれば、サービスロボットの基本的な機能で導入企業にはロボットを提供してきました。しかし、OrionStar Roboticsのサービスロボットは細かい場合分けに対しても、丁寧に性能や機能をカスタマイズできます。

カスタマイズ開発用のAPI及びAPIのデモソースはOrionStar Roboticsのプラットフォームで公示され、仮にサービスロボットの活用の場を広げることになった場合、APIを活用してスムーズにそのカスタマイズ機能をデザインし、開発できたらロボット側にインストールできます。

そのため、追加でロボットを導入することになっても開発の期間を大幅に短縮でき、機能の追加導入を進めることができます。

また、将来的には、様々なベンダーが追加の機能や状況にあわせたカスタマイズ用のアプリを開発し、販売できる可能性もあります。

同社が扱う2種類のロボット

OrionStar Roboticsが扱うロボットは、大きく分けると配送ロボットと案内ロボットの2つに分類されます。

  • AI配膳ロボット
  • 案内ロボット

AI配膳ロボット

OrionStar Roboticsは特にAI配膳ロボットの開発・販売に力が入っており、合計で3つのシリーズを開発・製造しています。

それぞれの特徴を、以下でご紹介します。

LuckiBot


LuckiBotは、OrionStar Roboticsが開発する配膳ロボットの中で最もベーシックなモデルでありながら高度な機能が付与された配膳ロボットです。

特に、以下のような特徴を持っています。

  • SLAM機能を搭載した自律走行で障害物回避
  • ロボット連携システム
  • マイクアレイ&スピーカー
  • 感染症対策用のカバー取付可能で、積載トレーの着脱や調整が可能
  • 優れた安定性

SLAMとは、サービスロボットに搭載されている、周囲の環境地図を作成、自己の位置を推定して自動で経路探索しつつ目的地まで走行できる機能のことです。サービスロボットが、自ら環境を走行することでサービスを提供する場所と環境を理解し、高度なサービス提供を可能にします。

高度なAIとマイクとスピーカーを搭載しているため、ただ配膳をしたり画面に情報を表示するだけでなく、人間のように音声でのコミュニケーションも可能です。

また、この機械はモード切替で、以下のようなシーンに対応しています。

  • 配膳モード:安定で正確な食事などの配送
  • プロモーションモード:広告やオススメ料理、動画の表示で宣伝
  • 案内モード:お客様へ挨拶するだけでなく、指定の席への案内が可能
  • 集客モード:店舗内を回遊しながら広告や動画を再生し、集客が可能

LuckiBot Pro


LuckiBot Proは、ベーシックなモデルよりも一段上の、きめ細かなサービスと使いやすさを実現します。同製品の特徴は、以下の通りです。

  • 業界初、料理識別カメラを搭載
  • 14インチHD大型ディスプレイ
  • マルチセンサーを搭載して高度な検知と配送を実現
  • 360°アンビエントライトを搭載
  • 大容量急速充電でフル充電までたった4.5 時間で、充電1回は最大16 時間まで使用可能

LuckiBot Proには料理を識別するカメラが搭載されており、各段の食事とそれらを誰に運ぶのかを認識できます。そのため、店舗スタッフは一度の指示で、複数のテーブルへのサービス提供ができるようになります。

また、アンビエントライトが搭載されているため、薄暗い環境でも正常にサービス提供が可能です。

ロボットを導入するための設定では、やはりロボットについているタブレットで全ての設定が可能です。そのため、パソコンにわざわざつないで煩わしい設定をする必要はありません。業務中でも、スタッフが合間時間で設定を変更・改善できるので、柔軟なサービス対応が可能です。

モード切替で、以下のようなシーンに対応しています。

  • 宣伝モード:人々に声をかけて案内ができるほか、画像や広告動画を表示することが可能
  • 出迎え&案内モード:お客様の音声を自動認識し、最適なルートで案内
  • その他:機能のカスタマイズ・追加が可能で、二次開発をサポート

LuckiBot Pro Autodoor

この製品は、LuckiBot Proの高度なサービス提供に加えて、四つ折りのファルコンウィングドアとスマートオートロックが備えられています。これにより、安全、衛生、プライバシーに配慮する、新たな配送を実現します。

  • ファルコンウィングを使った密閉された空間でのサービス提供が可能
  • スマートロックにより、勝手に他人に運搬物を取り出されるリスクはなし
  • 138Lという大容量で、多くのものを一度に運搬可能
  • トリプルRGBDカメラとLiDARを搭載し、高い安定性と安全性を誇る
  • 自動充電が可能で、通常の運用では連続して12時間巡航し、いつでも待機可能
  • AI音声会話が可能で、強力なAI音声機能は97%の音声認識精度を持ち、75dBまでの騒音環境でもスムーズに動作

この製品は、飲食店だけでなくカラオケなど食事を提供する商業施設でも活用可能です。

密閉されているにもかかわらず大容量の運搬が可能であるため、安全性と使いやすさの両方を取れることが魅力的な製品です。

案内ロボット

OrionStar Roboticsが製造する案内ロボットには、以下の種類が挙げられます。

  • GreetingBot Mini
  • GreetingBot Nova
  • LuckiBot Plus

GreetingBot Mini


受付・案内用のロボットで、新しいサービスをお客様に提供します。優れた音声案内機能と大型タッチパネル・小型な本体サイズで多様なニーズに対応します。

  • 30言語、通過幅55cmを実現
  • 複雑な環境でもスムーズに走行可能
  • 事前にインプットされた情報をもとに優先順位を決定し稼働できるので、同じ場所で複数台活用可能
  • 14 インチ大型タッチパネルでみやすさを追求
  • 6 マイクアレイ搭載のため、75dBの環境でも音声認識精度は97%以上で、スムーズに会話を実現
  • 1300 万画素のカメラを搭載しており、一般的なカメラの400%以上の暗視性能を持つ
  • 高性能なSOCチップ “Qualcomm845″を搭載、業界トップレベルの性能を持つ
  • Hi-Fiサブウーファーで30Wの出力で広い空間で活用可能
  • バッテリー残量が10%以下になると自動充電

このロボットもやはり性能や機能をカスタマイズ可能で、基礎制御能力、音声開発能や動作開発、資格開発能力など、二次開発を通して多くの機能を追加でき多種多様なシーンに適用できます。

特に、以下のような場面での活用を想定しています。

  • レストラン
  • スーパーマーケット
  • ホテル
  • 医療施設
  • 展覧館
  • 介護施設
  • オフィス
  • 大学などの教育施設

GreetingBot Nova



GreetingBot Novaは、全面的にアップグレードされたハードウェアと先進的なソフトウェアを搭載した最新のサービスロボットです。特に、病院などの医療現場において、患者の受付、案内、基本的な問診・質問応答、人員の誘導、薬物の服用リマインダー、精算といった多岐にわたる業務をサポートすることを目的としています。

2024年度の新製品として中国の病院に成功裏に導入され、医療現場のスマート化を実現しています。

  • トップビューポジショニング技術と3つのRGBDセンサーを搭載
  • 安全な運行と迅速かつ正確な機器の位置決めを実現
  • GoogleTTSに対応し、滑らかな音声合成を提供
  • ChatGPTとOrionStar独自の大規模言語モデルOrion-14Bを組み込み、自然でスマートな対話体験を実現
  • 日本語に特化した強化トレーニングを実施
  • すでに中国の病院に導入され、医療現場のスマート化を支援

LuckiBot Plus



LuckiBot Plusは、27インチの超大型広告スクリーンを搭載した新しいスマートサービスロボットで、案内やプロモーションで活用できます。

OrionStar自社開発のAIテクノロジーとChatGPTを連動させた強力なAI音声機能により、ユーザーに明瞭な聴覚体験とインタラクティブな対話を提供します。

また、質問回答、プロモーション再生、受付案内、スマートガイダンス、ツーアガイドなど、多岐にわたる領域で活躍する多機能性を備えています。

  • 機能のカスタマイズが可能
  • 比類のないインタラクティブ体験を実現
  • 27インチの超大型広告スクリーンを搭載し、斬新な視覚体験を提供
  • 目を引く効果があり、多様なメディアフォーマットとカスタム再生をサポート
  • ChatGPTと連動したAI音声機能により、ユーザーに明瞭な聴覚体験と明快な理解を提供
  • ヘッド部の操作タッチスクリーンと超大型広告スクリーンが連動
  • 特製の棚を装着し、広告を流しながら試供品を配布することで、製品の販売促進に寄与

これらの特徴により、おもに以下のような場面で活用されることが多いです。

  • ホームセンター
  • 商業施設
  • イベントや展示会
  • スマート受付
  • プロモーション
  • スマートガイダンス
  • ツアーガイド
  • インテリジェントQ&A
  • 生放送の中継台

同社のロボットが活躍する3つの場面例

OrionStar Roboticsのサービスロボットは、様々な場面で活躍します。その幅は飲食店や医療施設だけではなく、製造現場にも広がっています。

以下で、それぞれ事例のご紹介をいたします。

部品生産工場


大型部品工場でのマルチマシン・ハンドリング(1工場に6台のマシン)において、LuckiBot、キャリーの活用が進められています。

運搬の自動化をする上でAGVの導入を検討したものの、AGVの導入費用が高額であったことから、別の手段を検討され、OrionStar Roboticsのサービスロボットの活用が進められたそうです。

業界全体としても、柔軟性に欠ける。労働者の保護ニーズがますます高まっており、労働力不足の問題も非常に深刻です。同時に、産業全体のDX推進ニーズがあります。

OrionStar Roboticsのサービスロボットは操作が簡単で導入速度が速く、マッピンッグにはパソコン不要です。チップの計算能力が高く、したがって位置情報の反応がより迅速で、誤りが少なく、製造現場で求められるレベルの安全を確保した運用ができます。

また、要件に応じてローカルネットワークソリューションや呼び出しベルソリューションを提供することができるため、製造現場全体のDX化推進に寄与しています。

焼肉屋

OrionStar Roboticsのサービスロボットは、焼肉屋などの飲食店で活用されています。

特に飲食店のチェーン店で、手頃な価格のセットメニューや食べ放題を提供する業態に、特に導入されているのが同社のLuckiBot です。

飲食店の従業員雇用は近年難しくなってきており、人手不足な状態の店舗が非常に多いです。かと言って、コストをかけて採用するほど予算が潤沢ではなかったり、焼肉店の多くの配達注文にも対応しなければならず、飲食店の運営難易度はマスばかりです。

OrionStar Roboticsのお客様には、独自の管理システムとの連携を求められたり、長時間の連続稼働が可能なロボットの提供を求められることがあります。同社はカスタマイズ提案に強く、長時間の連続運用に耐えられる機種も取り揃えています。

高い水準の要求を求められる飲食店こそ、OrionStar Roboticsの強みを活かせると言えます。

介護施設

同社のサービスロボットは、介護施設でも活躍しています。

とある老人介護センターでは、食事の提供をする上で同社のサービスロボットが活用されています。

この介護施設は約90店舗を展開しており、サービスは高品質で料金も比較的高いことが特徴です。

高齢者のケアでは、身体と心の両方のケアが重要であり、高いサービス品質を維持しながらもスムーズかつ素早い食事の配送が求められます。

状況を確認したところ、性能面ではLuckiBot Proが最適であったものの、提案時に課題となったのが価格と操作性や使いやすさの点でした。

そこで、OrionStar Roboticsは補助金を活用してのサービスロボット導入を検討し、介護施設が負担するコストの削減を提案しました。また、実際の導入では丁寧なトレーニングや説明を実施することで、同サービスロボットの使いやすさを理解を得ました。

また、機器が備えている遠隔管理プラットフォームにより、いつでもアフターサポートが可能になりました。

OrionStar Roboticsの今後の展開

OrionStar Roboticsは、これまで実用性と使いやすさをもっとも重要視し、技術力の向上とより良い製品開発に力を注いできました。同社は今後も、同じ方針で日本を含む世界の市場でマーケットを広げていくことを考えています。

同社は、特に日本は大事な市場と考え、注力していく予定とのことです。日本は他国と比べてサービスに対する要求水準が高く、日本市場に受け入れてもらえるサービスロボットであれば他国においても高い評価を得られる可能性があると考えるためです。

これから市場に製品を広げていくためにも、技術の向上とロボットの応用に今後力を入れていくそうです。

技術力については、特にAIの研究、中でもAI音声を引き続き行うことで、生成AIとロボットの融合とサービス品質向上を推し進める方針です。

一般的には飲食店での導入が多いサービスロボットですが、医療施設など高い専門性が求められる領域での導入を推進しています。例えば病院での患者の案内や、銀行での質問に対応など、高い専門性が必要ではあるものの単純な作業に該当するものは、ロボットの活用を目指しています。

その他にも、飲食店のデリバリーやスーパー、工場など活躍の幅を広げていくことを念頭に、製品開発を行う方針です。

また、同社はAI音声を含むAI開発にも力を入れています。AI音声の良いところは、多言語対応を、24時間365日ずっと行えることです。丁寧な対応を安定して行うことができれば、より高い接客体験を提供できると考えています。

同社の高品質、かつ実用性の高いサービスロボットに興味がある方は、ぜひ一度連絡を取ってみることがおすすめです。

ご紹介したOrionStar Roboticsの概要

  • 【会社名】OrionStar Robotics株式会社
  • 【設 立】2016年9月
  • 【住所】〒102-0073東京都千代田区九段北4丁目3-22ファームボンド九段ビル2F